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話題の論文 拾い読み!

2度目のがんを発症する「がんサバイバー」が増えている

喫煙関連や肥満関連のがんに要注意

 大西淳子=医学ジャーナリスト

喫煙関連のがんと肥満関連のがんのサバイバーが大部分を占める

 喫煙関連の12タイプのがん(喉頭、口腔咽頭、食道、肺/気管支、子宮頸部、膵臓、尿路上皮、腎臓/腎盂、胃、急性非リンパ性白血病、肝臓/肝内胆管、大腸のがん)のサバイバーは、第2の原発がんとして再び喫煙関連のがんを発症するリスクが高い傾向が見られました。男性では、上記のうち肝臓/肝内胆管がんを除く11タイプのがんのサバイバーにおいて、女性では、胃がんと急性非リンパ性白血病を除く10タイプのがんのサバイバーにおいて、喫煙関連の第2の原発がんを発症するリスクが有意に高くなっていました。

 リスクが最も高かったのは、女性の喉頭がんサバイバー(一般人の4.62倍)、続いて女性の食道がんサバイバー(2.99倍)、男性の喉頭がんサバイバー(2.46倍)となっていました。これらのデータは、喫煙が、最初のがんと2番目のがんに共通する危険因子であることを示唆します。

 肥満関連の12タイプのがん(胆嚢/胆管、膵臓、胃噴門、甲状腺、子宮体部、乳房、腎臓/腎盂、卵巣、大腸、多発性骨髄腫、肝臓/肝内胆管のがん、食道腺がん)のサバイバーも、第2の原発がんとして肥満関連のがんを発症するリスクが高くなっていました。

 同様に、飲酒関連のがん(食道がん、胃がん、肝臓がんなど)、感染症関連のがん(子宮頸がん、口腔咽頭がん、肛門がんなど)のサバイバーもまた、第2の原発がんとして同じタイプのがんを発症するリスクが高いことも明らかになりました。

 今回の研究では、喫煙または肥満との関係が示されているタイプの原発がんのサバイバーが、第2の原発がんの発症者・死亡者のかなりの部分を占めていました。このことは、タバコを吸わず、標準体重を維持するよう努力すれば、最初のがんと2度目のがんの両方のリスクを低減できることを示唆します。この研究はまた、がんサバイバーが発症前よりも健康的な生活を送れるよう支援することの重要性も示しています。

 論文は、2020年12月22/29日付のJAMA Network Open誌電子版に掲載されています(*1)。

大西淳子(おおにしじゅんこ)
医学ジャーナリスト
大西淳子(おおにしじゅんこ) 筑波大学(第二学群・生物学類・医生物学専攻)卒、同大学大学院博士課程(生物科学研究科・生物物理化学専攻)修了。理学博士。公益財団法人エイズ予防財団のリサーチ・レジデントを経てフリーライター、現在に至る。研究者や医療従事者向けの専門的な記事から、科学や健康に関する一般向けの読み物まで、幅広く執筆。

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