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“筋肉博士”石井直方のやさしい筋肉学

筋肉の持久力をアップするには、軽い負荷で回数を増やすのがベスト

第39回 筋持久力のトレーニング効果

 コーチング・クリニック(ベースボール・マガジン社)

競技特性に合わせて評価の仕方を変える

 下のグラフは、動的筋持久力の実験結果。ラグビー選手が等速性筋力計を使って最大努力による筋力発揮(膝伸展動作)を50回行ったときに、どのくらい筋力や仕事の低下率が変わったか、というデータを表したものです。これによると、筋持久力のトレーニングを行う前と行った後とでは、後のほうが落ち方が軽減されていることがわかります。つまり、筋持久力が増したということです。

等速性筋力計を用いて最初の10 回での仕事の総和と最後の10 回での仕事の総和を測定し、どれだけ低下したかを調べる。右は仕事でなくピークの発揮筋力(10 回の平均値)について同様の比較を行ったもの。(Takarada&Ishii,2002)
[画像のクリックで拡大表示]

 この実験では比較的低速度で大きな筋力発揮をしていますが、それは強い力を何度も発揮するというラグビーの競技特性に合っているから。そういう能力の重要性が高い種目の場合は、このような測り方をしてトレーニング効果を評価したほうがいいのです。逆に、低強度・高回数の持久力が求められる競技であれば、100回、200回という回数で持久力を測定したほうがいいでしょう。

 注意したいのは、動的持久力の場合は相対負荷を同じにしないと正しい評価はできないということです。例えば、腕立て伏せであれば自重による負荷は基本的に変わらないので、筋力が増すにつれて相対的な負荷は軽くなり、回数が増えていきます。これは、あくまで筋力がついたということであり、筋持久力が増したかどうかはわかりません。これを筋持久力のトレーニング効果として評価してはいけないのです。筋持久力のトレーニング効果を測定するのであれば、常に相対的に同じ荷重がかかるような負荷をかけるか、常に最大筋力を出すという条件の下で動作を繰り返すか、そのいずれかが必要になります。

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