日本経済新聞 関連サイト

ようこそ ゲスト様

日経 Gooday

ホーム  > スポーツ・エクササイズ  > “筋肉博士”石井直方のやさしい筋肉学  > 筋肉のつきやすさのタイプに応じてトレーニングを変えよう  > 3ページ
印刷

“筋肉博士”石井直方のやさしい筋肉学

筋肉のつきやすさのタイプに応じてトレーニングを変えよう

第61回 「筋肉学」を現場で活用する(1)

 コーチング・クリニック(ベースボール・マガジン社)

「馴化(じゅんか)」が起こったら刺激のタイプを変えてみる

 ただ、筋肉を太くする要素がたくさんあるからといって、あらゆるものに手を出そうとすることが誰にとってもプラスになるとは限りません。取り組んでいる競技、抱えている欠点などによって、選ぶべきトレーニングはおのずと変わってくると思います。

 例えば、瞬発的な能力をもった筋肉をつくるのか。それとも持久性の高い筋肉をつくるのか。目的が違えば、具体的な手法にもかなり違いが出てきます。

 また、筋肉のつきやすさは個人によって多少の違いがあり、大きく分けると強度を重視したほうが発達しやすいタイプ、逆に少し強度が低くても量を増やしたほうが効果が表れやすいタイプがあると思われます。自分がどういうタイプに属しているのかを知り、トレーニングを選ぶ際の基準にしてもいいでしょう。

 最近は遺伝子の研究も進んでいて、筋肉のつきやすさを判断しやすくなっています。ただ、そうした科学的な根拠に頼らなくても、ある程度トレーニングに親しんでくれば、自分がどちらのタイプなのか感覚的にわかってくるかもしれません。それを早い段階で把握することができれば、その後の成長に大きな影響を与える可能性もあると思います。

 自分のタイプがわかったとして、同じタイプのトレーニングばかり続けることも推奨はできません。生物の体には「馴化」という特性があり、一定の刺激しか与えていないと身体が慣れてきてしまい、あまり反応しなくなってくるからです。いわゆる「伸び悩み」は、そんなときに起こります。

 タイプ的に高強度・低回数のトレーニングが合っている人でも、馴化が起こってしまった場合は、一時的に低強度・高回数のトレーニングに変えてみるなどの工夫が必要です。

あらゆるトレーニングに手を出しても
プラスになるとは限らない。
取り組んでいる競技、抱えている欠点などによって、
選ぶべきトレーニングはおのずと変わってくる。


(構成:本島燈家)

石井直方(いしい なおかた)さん
東京大学教授
石井直方さん 1955年、東京都出身。東京大学理学部卒業。同大学大学院博士課程修了。東京大学教授(運動生理学、トレーニング科学)。理学博士。力学的環境に対する骨格筋の適応のメカニズム、及びその応用としてのレジスタンストレーニングの方法論、健康や老化防止などについて研究している。日本随一の筋肉博士としてテレビ番組や雑誌でも活躍。著書は『筋肉まるわかり大事典』『トレーニング・メソッド』(ともに小社刊)、『一生太らない体のつくり方』(エクスナレッジ)など多数。
“筋肉博士”石井直方先生の連載が1冊になって好評発売中!
『石井直方の筋肉の科学 ハンディ版』
A5判並製、272ページ、1400円+税 発行/ベースボール・マガジン社

 日経Goodayのサイトでご紹介している「“筋肉博士”石井直方のやさしい筋肉学」の連載が本になりました。

 筋肉の基本的な仕組みから、理想的なトレーニング方法まで、専門的に解説。

 全国の書店、またはベースボール・マガジン社サイトでお買いお求めください。

こちらからでもご購入いただけます
ベースボール・マガジン社 商品検索&販売サイト


この記事は、ベースボール・マガジン社「コーチング・クリニック」からの転載です。

先頭へ

前へ

3/3 page

RELATED ARTICLES関連する記事

スポーツ・エクササイズカテゴリの記事

カテゴリ記事をもっと見る

FEATURES of THEMEテーマ別特集

  • 老化を左右する血管! 若返りのポイントは?

    体の中に縦横無尽に張り巡らされた「血管」をよい状態に保つことは、健康を維持するため、そして老化を防ぐために極めて重要だ。では、強い血管をキープし、老化した血管を若返らせるには、何をすればいいのだろうか。本特集では、2万例を超える心臓・血管手術を手がけてきたスペシャリストに、血管の若さを維持する秘訣と、血管を強くする運動法・食事法を聞いていく。

  • つらい「肩こり」は動的ストレッチで解消!

    肩こりの原因の大半は、生活習慣。すなわち、不自然な姿勢で過ごすことや、たとえ良い姿勢であっても長時間続けてしまうことが、首や背中の筋肉を緊張させ、筋疲労を引き起こす。この記事では、肩こりに関する記事の中から重要ポイントをピックアップして、肩こりの解消方法をコンパクトに紹介していく。

  • 筋肉博士が教えるロコモ予防の下半身筋トレ

    健康寿命を延ばすためには、ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動だけでなく、「筋トレ」も重要であることが最近改めて認識されている。東京大学大学院教授で“筋肉博士”こと石井直方さんは、「寝たきりにならないためには、40~50代のうちから筋肉量を増やす意識で運動することが大切」という。そこで本特集では、石井さんに聞いた、筋トレの効果と、具体的な下半身筋トレの方法を一挙に紹介する。

テーマ別特集をもっと見る

スポーツ・エクササイズSPORTS

記事一覧をもっと見る

ダイエット・食生活DIETARY HABITS

記事一覧をもっと見る

からだケアBODY CARE

記事一覧をもっと見る

医療・予防MEDICAL CARE

記事一覧をもっと見る

「日経Goodayマイドクター会員(有料)」に会員登録すると...

  • 1オリジナルの鍵つき記事鍵つき記事がすべて読める!
  • 2医療専門家に電話相談できる!(24時間365日)
  • 3信頼できる名医の受診をサポート!※連続して180日以上ご利用の方限定

お知らせINFORMATION

SNS

日経グッデイをフォローして、
最新情報をチェック!

RSS

人気記事ランキングRANKING

  • 現在
  • 週間
  • 月間

NIKKEICopyright © 2019 Nikkei Inc. All rights reserved.