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“筋肉博士”石井直方のやさしい筋肉学

ダンベルを下げる時や下り坂を走る時は、筋肉への刺激が大きくなる

第56回 メカニカルストレスを高める方法(3)

 コーチング・クリニック(ベースボール・マガジン社)

普段のトレーニングではフォーストレプスを利用する

 エキセントリックを普段のトレーニングに取り入れるために、最も簡単な方法がフォーストレプスです。これはオーソドックスなトレーニングで負荷が上がらなくなった時点で、パートナーに補助をしてもらい、プラス3回ほど動作を追加するという方法。負荷を上げるときにパートナーの力を借り、そこから自分の力でブレーキをかけながら下ろします

 エキセントリックの局面では、等尺性最大筋力の1.5倍程度(1RM筋力の1.6~1.7倍程度)の力を出すことが可能です。同じ負荷なら、上げることができなくなった後も、ゆっくり下ろすことはできるわけです。フォーストレプスは現場ですぐに使えますし、オーソドックスなトレーニングだけで終わるより、はるかに強いメカニカルストレスを与えることができ、筋肥大効果も非常に高くなります。

 さらにエキセントリックの局面を重視した方法に、「専門的エキセントリックトレーニング」があります。これは負荷を挙上することを最初から捨ててしまい、補助をしてもらって負荷が上がった状態にしてから、下ろす動作のみを行うというものです。

 120~130%1RMの「上げられない負荷」を使い、1~2回(多くても3回)だけ頑張って下ろします。これは筋力を非常に高める刺激になるため、パワーリフティングのように挙上重量そのものが目的となる競技には向いているといえます。ただし、かなり特殊なトレーニングですし、一般の人が行うとケガをしたり、筋肉へのダメージや疲労が大きくなりすぎたりする恐れもあるので、あまり勧められません。特別な目的がない限りは、やはりフォーストレプスを活用するのがいいのではないかと思います。

フォーストレプスは現場ですぐに使え、
オーソドックスなトレーニングだけで終わるより
はるかに強いメカニカルストレスを与えることができる。


(構成:本島燈家)

石井直方(いしい なおかた)さん
東京大学教授
石井直方さん 1955年、東京都出身。東京大学理学部卒業。同大学大学院博士課程修了。東京大学教授(運動生理学、トレーニング科学)。理学博士。力学的環境に対する骨格筋の適応のメカニズム、及びその応用としてのレジスタンストレーニングの方法論、健康や老化防止などについて研究している。日本随一の筋肉博士としてテレビ番組や雑誌でも活躍。著書は『筋肉まるわかり大事典』『トレーニング・メソッド』(ともに小社刊)、『一生太らない体のつくり方』(エクスナレッジ)など多数。
“筋肉博士”石井直方先生の連載が1冊になって好評発売中!
『石井直方の筋肉の科学』
B5判、140ページ、1500円+税 発行/ベースボール・マガジン社

 日経Goodayのサイトでご紹介している「“筋肉博士”石井直方のやさしい筋肉学」の連載が本になりました。

 筋肉の基本的な仕組みから、理想的なトレーニング方法まで、専門的に解説。

 全国の書店、またはベースボール・マガジン社サイトでお買いお求めください。

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この記事は、ベースボール・マガジン社「コーチング・クリニック」からの転載です。

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