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“筋肉博士”石井直方のやさしい筋肉学

世界で一番スピードの速い筋肉は?

第29回 ハエやカは、最大で1秒間に2000回も羽を動かしている

 コーチング・クリニック(ベースボール・マガジン社)

「力-速度関係」は筋肉のタイプによってどう変わるか?

 今度は、「力-速度関係」を見てみましょう。力-速度関係が下に凸の双曲線状になるということは第12回で説明しました。力が増加すると速度が減少し、あるところで速度がゼロ(等尺性収縮)になります。これも動物によって変化するわけではなく、平滑筋でも横紋筋でも、あらゆる筋肉が同じような特性を示します。

 ただし、負荷がゼロのときに発揮できる最大のスピードは筋肉ごとに違います。これは主に、筋収縮をつかさどっているミオシンというタンパク質の性質によって決まっています。平滑筋はATP(アデノシン3リン酸)というエネルギー源を分解して力を出すサイクルが非常に遅いため、負荷ゼロのときの速度も遅くなります。

 遅いということは、それだけ力を出している時間が長くなるということなので、少ないエネルギーで力を発揮できるということになります。つまり、それほどスピードが要求されない場面では、よりエコな収縮ができるということです。なおかつ、広い範囲で活動できるという条件にもフィットした性質をもっているのが平滑筋なのです。

 一方、速筋線維の中にあるミオシンは、きわめて速く動きます。運動をつかさどる骨格筋は素早く動く必要があるので、エネルギー効率よりもスピードを重視します。また、基本的には骨格を使って可動範囲を増幅するため、広い範囲で動くというよりは、それほど長さが変わらない短い範囲で動くほうが都合がいい。そういう要求にも合致している筋肉といえるでしょう。

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