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“筋肉博士”石井直方のやさしい筋肉学

スピード指向型の「平行筋」と力指向型の「羽状筋」

第3回 ふくらはぎの筋肉は「カニの爪」と同じタイプ!

 コーチング・クリニック(ベースボール・マガジン社)

 それに対し、あたかも鳥の羽のように筋線維が少し傾いて斜めに走っている筋肉を「羽状筋(うじょうきん)」といいます。平行か、斜めか、大きく分けるとこの2つですが(図)、羽状筋にはバリエーションがあり、まさしく羽のように左右にきれいに分かれているものと、羽を半分に切ったような形で片方だけに筋線維が伸びているものがあります(半羽状筋)。また、斜めになっている筋線維の角度もさまざまです。

図 同一体積、同一長の平行筋と羽状筋の模式図
[画像のクリックで拡大表示]

スピードの平行筋、力の羽状筋

 平行筋はそれぞれの筋線維がほぼ平行に走っているため、1本の筋線維が縮む距離は筋肉全体が縮む距離と同じ、という特徴があります。1秒間に筋線維が30%短くなれば、筋肉全体も30%短くなるわけです。

 ところが羽状筋の場合は、1本1本の筋線維は平行筋と比べて短いので、個々の筋線維が収縮して短くなった距離は、筋肉の全長からするとほんのわずかな距離になってしまいます。筋線維が1秒間に30%縮んでも、全体としては10%ほどしか短くならないということになるわけです。つまり、収縮速度は平行筋の3分の1。筋線維が出したスピードが筋肉全体のスピードに反映されないため、羽状筋は速度という点においては、平行筋より不利ということになります。

 一方で、羽状筋が有利な点もあります。羽状筋は個々の筋線維が短い分、より多数の筋線維が筋肉の中に詰まっていることになり、しかも短い筋線維が並列しているため、それぞれの筋線維が生み出す力を足し算することができます。したがって、より強い力を発揮することができる。つまり羽状筋には、スピードは出ないけれども力は出せる、という特徴があるのです。

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