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“筋肉博士”石井直方のやさしい筋肉学

スピードが速くて持久力もある筋肉は?

第24回 筋肉のタイプを3つの方法で分類する

 コーチング・クリニック(ベースボール・マガジン社)

組織染色法による分類

 代謝活性を調べるのは手間がかかります。もう少し簡便な方法はないかということで、続いて行われたのが「ATPase染色法」というものです。これは筋収縮をつかさどるタンパク質のミオシンに注目した方法です。筋肉の力発揮は、ミオシンが直接のエネルギー源であるATP(アデノシン3リン酸)という物質を分解することで起こるのですが、その際の酵素活性を(ATPase活性)を染色法によって調べようというものです。

 すると、弱酸性のときに活性が高くなるタイプ、弱アルカリ性のときに高くなるタイプ、中性のときに高くなるタイプが出てきました。代謝的な特性と照合し、SOに相当するものをタイプI、FOGに相当するものをタイプIIa、FGに相当するものをタイプIIbと命名しました。これも100%イコールとはいえませんが、基本的には同じものということになります。

 これはこれでいい分類法だったのですが、その後、染め方の条件をいろいろと変えた実験が繰り返されると、タイプIc、タイプIIc、タイプIId…と際限なく細分化されそうな時代に突入してしまいました。これではキリがないということで、もう少しわかりやすい分け方に統一しましょう、という流れになってきました。それが、次に述べるタンパク質による分類です。

タンパク質による分類

 タンパク質レベルでの分類における指標は、ミオシンそのもの。幸いなことに、ミオシンは筋線維タイプによってそれぞれ違うことがわかっていました。同じミオシンというタンパク質であっても、元になっている遺伝子はすべて違うらしい。そこでミオシンの分子にどのようなタイプがあるのかを調べたところ、基本的には4種類であることが判明しました。

表 筋線維タイプの分類とそれぞれの主な特徴
表 筋線維タイプの分類とそれぞれの主な特徴
[画像のクリックで拡大表示]

 まず遅筋線維が持っているミオシン分子(正確にはミオシン重鎖)はI型(MHCI)。一方、速筋線維にあるミオシン分子はI型とは明らかに違うもので3つのタイプがあることが分かり、それぞれミオシンIIa(MHCIIa)、ミオシンIIb(MHCIIb)、ミオシンIIxまたはIId(MHCIIx/IId)とされました。

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