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“筋肉博士”石井直方のやさしい筋肉学

筋トレには、どのくらいの負荷をかければいいのか

第22回 筋肉を鍛えるには最大筋力の5~6割の負荷が必要

 コーチング・クリニック(ベースボール・マガジン社)

 では、もう少し強度の筋力発揮の場合はどうでしょうか。スポーツ競技とはいかないまでも、3割程度の力を発揮しながら動き続けるような場合には、活動交代が起こるのかどうか。非常に興味深い問題ですが、これは全くわかっていません。

 我々の研究室では、スポーツのようなさらに強度の大きな筋力発揮のレベルで研究を行っています。現時点では、マラソンや中距離走などは同じように走っているように見えても、実は時間帯によって筋肉の違う部分を使っているらしいということがわかってきています。つまり、活動交代はスポーツ競技においても起こっている。ずっと同じ部分を使っていたら疲れてしまうので、それまで使われていない部分が交代するというのは、ごく自然な選択でしょう。

 そうだとしたら、筋肉の代謝能力を高めるだけでなく、運動単位の使い方をコントロールすることによって、疲労そのものを防ぐような筋線維の使い方をトレーニングする方法もあるのかもしれません。それがわかれば、スポーツの現場にも新たなトレーニング論が出てくるでしょう。その点においても非常に面白いテーマなのですが、正確なことがわかるまでにはもう少し研究が必要です。

小さな運動単位から大きな運動単位へ

 続いて、きわめて大きな力を発揮する場合はどうでしょう。これは前述のものより話が簡単。どの部分を使っているのか、活動交代が起こっているのか、という問題ではなく、要は全部使えばいいからです。

 ただ、全部を使い切るまでにはやはり順番があり、サイズの小さい運動単位から使っていくということがわかっています。これは1973年に発表されたもので、「サイズの原理」といいます。サイズの原理には少し例外もありますが(これは次回説明します)、力がゼロの状態から徐々に大きな力を出し、最終的に最大筋力に達するというような力発揮では、小さな運動単位からまず使われ、大きな運動単位が徐々に加勢していくというのが、人間の基本設計になっているようです。これは運動やトレーニングにおいて非常に重要となる生理学的な原理です。

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