国内での配信が7月22日に始まった話題のスマホゲーム「ポケモンGO」。すでに街中にはプレーヤーらしき人があふれているが、ゲームに関心がない人だと、何が面白いのかピンとこないことだろう。だが、待ってほしい。「ゲームなんて不健康」と思っている人にも、ポケモンGOは魅力的だ。なぜなら、ポケモンGOには人を外へ誘い出すシカケがあるから。
実際、ポケモンGOを始めた筆者の歩数は、1日平均1万歩前後から2万歩前後へと倍増している。1週間プレーしたが、まだまだ飽きる気配はない。それどころか、レベルが上がれば上がるほど、歩く距離も増えていく。なぜ、そこまで歩き続けてしまうのか。 ポケモンGOに秘められた“歩かせる魔力”の謎に迫った。
連日、ニュースになるほどの盛り上がりを見せるスマートフォンゲーム「ポケモンGO」。ゲームの参加者が様々なポケットモンスターのキャラクター(以降、ポケモン)を探し出し、より強いポケモンに育てていくというゲームだ。1つのゲームがここまで話題になる背景には、ポケモンというメジャーなゲームタイトルに加え、実際の街中を舞台にしている点が大きいだろう。
ポケモンGOの基本的なルールは、街中にある「ポケストップ」という拠点を巡り歩いて、潜むポケモンを探し出し、「モンスターボール」という武器を使って捕まえるというもの(ポケモンに向かってモンスターボールを投げて捕まえるのが基本)。ポケモンには、それぞれレア度(出現の頻度)や、強さ(CPという数値で表示、数値が高いほど強い)が違う。ゲームには「ポケモン図鑑」と呼ばれる、今まで集めたポケモンを一覧できる機能がある。この図鑑を人気キャラクターで埋めようとして、街中を探し回ることになる。
誰でも持っているようなポケモンだと、今度はより強いものがほしくなる。そのためにはプレーヤーのレベルを上げて、より強いポケモンが出現するように頑張る。さらに同じポケモンをたくさん集めると、そのポケモンを強く育てられるようになる。これがポケモンGOというゲームの魅力だ。
通常、ゲームは屋内でやるものだが、ポケモンGOは外に出かけないとゲームを効率よく進められないようになっている。例えば、「モンスターボール」というポケモンをゲットするときに使うアイテム。これを無料で獲得するには、街中に点在する拠点「ポケストップ」に行く必要がある(拠点に行かなくても有料での購入は可能)。また出現するポケモンの種類は、拠点によって偏りがある。実際、なかなか出現しないレアなポケモンが出るという噂を聞きつけ、特定の公園に大勢の人が詰めかけたといった事象も起きているほどだ。