厚い胸板、逆三角形の上半身。理想的な体型を目指して取り組む、エクササイズの1つが「腕立て伏せ」だ。しかし、効果が出るまで続けるのは根気がいる作業。3日坊主になってしまう人も多いはずだ。何とか飽きずに腕立て伏せを続けられる方法はないか? そんな人を支援してくれるスマホアプリを探した。
気温が20度を超える日も多くなった。だんだん薄着で過ごせるようになってくる頃だ。この時期に気になるのは、冬の間に一回りかっぷくが良くなってしまったこと。年齢が上がるにつれ、基礎代謝量が低くなるせいか、知らない間にぜい肉がついてくる。
筆者は半年前のコラムで、腹筋運動の継続を支援してくれる「Runtastic Six Pack」というアプリを紹介した。おかげで当時はお腹周りをすっきりさせることができたが、年明けからトレーニングをサボっていたため、今では見る影もない…。再び体を引き締めるとともに、たくましさの象徴と言える胸の筋肉を鍛えたいという欲求がわいてきた。
そこで今回は、胸やお腹の筋肉を手軽に鍛えられる「腕立て伏せ」に取り組むことを決意。スマホアプリの助けを借りて、飽きずにエクササイズを続けられないかと考えた。
まずは、iOS向けアプリを配布する「App Store」と、Android向けのアプリを配布する「Playストア」にて、ユーザーからの4つ星以上(評価は1~5星の5段階)の評価を獲得しているアプリをピックアップした。
筆者が目を付けたのは、腹筋アプリ「Six Pack」と同じRuntastic社が提供する「Runtastic Push Ups 腕立てカウンター&筋力トレーニングプラン」(対応:iOSとAndroid)。2つ目はRuntastic Push Upsと並んで評価の高かった「365日 腕立てアプリ PushApp」(対応:iOS)。3つ目は、Androidユーザーに人気の「腕立て伏せワークアウト」(対応:Android)である。
ごまかしの腕立て伏せはカウントされない!
実際に、腕立て伏せアプリを使ってみると、自分が思っていたよりもつらい運動だったことを認識させられた。
特につらかったのは、腕を大きく曲げ、身体を深く沈み込ませないとダメだったこと。腕立て伏せアプリは、画面に顔を近づけることで回数を自動的にカウントする。しかも、アプリに正しくカウントさせるには、顔を画面まで数センチというところまで近づけないといけない。これまでは腕を軽く曲げるだけの腕立て伏せでごまかしていたが、それでは回数としてカウントされないため、1回1回マジメに取り組まなければならなかったのだ。
アプリが認めてくれるレベルの腕立て伏せのつらさは、腕立て伏せに取り組んだ翌日からの筋肉痛が物語っている。「たかが10数回の腕立て伏せ、誰でもできるよ!」と、最初は考えていたのだが、実際にアプリを試してみると、「こりゃ意外ときついなぁ…」という思いに変わったのだ。
そんなつらい運動ではあるが、アプリによってはトレーニングプランが用意されていたり、腕立て伏せの連続回数を計測できたりと、飽きずに継続するための仕掛けが用意されている。ゲーム感覚とまではいかないが、1つひとつステップアップしていく感覚は得られた。少しでも効果を実感できれば、エクササイズに取り組もうという気持ちになれる。薄着になる季節に向けて、身体を引き締めるきっかけなるはずだ。
さて今回、テストではiPhone(iOS)とAndroidに両方対応したアプリ、どちらか1つだけに対応したアプリが入り交じった。今回はいつもと少し構成を変え、iPhoneとAndroid、それぞれで気に入ったアプリを紹介してみたい。