日経グッデイ

観月ありさの「大人の美女メンテ!」

自律神経と上手に付き合って、ぐっすり睡眠をゲット!

仕事のことは忘れてひたすらリラックスすれば、「冷え」の緩和にも役立ちそう

 観月ありさ

女優として、そして一人の大人の女性として、ますます輝きを増している観月ありささん。本コラムでは、好奇心旺盛で、体に良さそうなもの、ボディメイクに役立ちそうなものと出会うとすぐに試してみたくなるという観月さんに、「美と健康」をテーマに、自らが体験し、感じたことをありのままに語っていただきます。

 こんにちは。観月ありさです。先月から始まったこの連載、たくさんの方にお読みいただいていると聞いて、うれしくて。「健康・美容ネタに対するアンテナの感度をさらに上げなければ!」と思ったミヅキです。

 そんな私が今回ご報告するのは、「自律神経のお話」。簡単に言えば、「脳が疲れているとき、スンナリ眠るにはどうしたらいいか」ということ。もちろん、私の体験です。

 どうして、「脳の疲れ」かというと…。きっかけは、前回も少し書いたミュージカル『オーシャンズ11』への出演。前回の連載で、「ミュージカルをやっている期間は必然的に体を動かすことになるので、太る心配はありません。規則正しい生活を送ると体調もボディラインもすごく良くなります」といったことを書きました。実際、太る心配がないどころか、稽古が進むにつれどんどん体が軽くなり、6月の東京公演の初日と11月の大阪公演の千秋楽のときを比べたら、断然スリムになったわがボディ。途中でブカブカになった衣装を詰めてもらったりもしました。

 そして、公演期間中は基本「体調がいい」というのも事実。…でもね、これには少し補足が必要だったのです。

ミュージカルの舞台に立った後は、頭が冴えて眠れないんです!

 というのも、舞台に立った後は毎回、グッタリ疲れてしまって。しかも、体は疲れているのに、なぜか、夜、部屋に戻って眠ろうとしても、なかなか眠れない…! 初めのころは、明け方にやっと眠りに落ちる感じで、当然睡眠時間は短くなりますし、次の日、起きると何だか体がだるいし頭も重い。そんなことが2~3日続いた後、私はハタと気づきました。「疲れ方が、連続ドラマの撮影を一日終えた後とは違う」と。

 もちろん、連ドラの撮影だって相当ハードです。早朝から夜中まで、長時間の撮影が続くことだってありますし。連日、全く違うシーンを撮るわけで、覚えるセリフの量はミュージカルの比較にならないほど。だから、一日の撮影が終わって夜、自分の家へ戻ると、疲れ果ててベッドにバタッと倒れ込み、眠りをむさぼるといった感じになります。

 ところが、です。ミュージカルの場合、一日の公演が終わって、夜、ホテルの部屋に戻っても、頭がすごく冴えていて、なかなか眠れない…。いったいこの違いはどこから? どうやら、連ドラとミュージカルでは、「緊張」の度合いに大きな違いがあるみたい…。

 連ドラの撮影はシーンを撮り終えるごとにカメラを止めて、間を入れながら撮っていくので、途中で緊張をほぐすことができます。ところが、ミュージカルは幕が上がると、ラストまで全てがノンストップで進行。今回の『オーシャンズ11』の場合は、公演時間が約3時間。たとえ自分の出番ではないところでも、次の出番に備えて舞台上の共演者のセリフや歌を聞いたりして進行に集中し続けます。しかも、自分の出番が来て舞台の上に立つと、緊張感はマックスに!

予想もしてなかった「球」が飛んでくる!

『オーシャンズ11』の大阪公演、私の楽屋前で撮影。冷え対策で着ているのは『オーシャンズ11』のスタッフスウェット。手に持っている水筒の蓋には大きな文字で、テス(私の役名)と書いてあります。出演者はみんな、こんな水筒を舞台の袖に置いて、いつでも水分補給できるようにしていました。ちなみに、中はお水です。

 お芝居は共演者の方とのセリフや演技のキャッチボールで成立するもので、演じているのはお互い人間ですから、毎回予定通りにすべてが同じということはあり得ません。共演者の方が、意図的に、あるいは突発的に演じ方を変えられたり、アドリブを挟まれたりして、予想もしなかった「球」を投げ込まれることがあるわけです。

 その瞬間、私の頭の中には1/100秒くらいのほんの一瞬「エッ!なんで?」と驚きの信号が灯り、次の1/100秒くらいで、頭の中のコンピューターがフル稼働して「投げ返す球」を選び出します。常に、どんな「球」が飛んでくるか身構えているにもかかわらず、寝言でも言えるくらいに完璧に覚えていたはずのセリフが飛んでしまって、頭の中が真っ白になったこともあったくらい。

 真白になっても、それで終わっちゃいけない。その1/100秒後には、「どうにかごまかせないかな…いや、これは無理…じゃ…」みたいに、またまた脳をフル稼働するワケで…。まるで、交通事故に遭いそうになったときのヒヤッと感みたいなものを毎日、味わっているんです。それはつまり、脳をめいっぱい緊張させ、集中力を働かせた状態が長時間続いているということ…。

自律神経がリラックスモードに切り替わるように半身浴、耳ツボ刺激…

 さて、ちゃんと眠れないと、声の出方や肌の調子にも影響が出ます。また、手足の冷えも少し強くなるような気がして…。なんとかぐっすり眠れるようになりたいと考えた私の頭の中に浮かんだのは「自律神経」という言葉。

 「自律神経」というのは、心臓を動かすとか、体温を調節するとか、人間が生きていくために必要な体の働きを自動的にコントロールしてくれている神経のこと。日中、活動しているときにしっかり働くのが「交感神経」で、夜眠るときやリラックス状態のときにしっかり働くのが「副交感神経」。

 健康な人は、日中「交感神経」がしっかり働いて、寝るときは「副交感神経」がしっかり働くといった具合に、自然とスイッチが切り替わるそうです。私は、「自律神経」としいう透明の筒の中に「交感神経」と「副交感神経」という二つの色の違う液体が左右から帯グラフみたいに入っていて、その勢力バランスによって、どちらの働きが強くなるか決まるんだ、とイメージしています。

 ミュージカルの幕が上がってからの3時間、ずっと極度の緊張状態にあった私の場合、「交感神経」が超パワフルに働き続け、「副交感神経」を圧倒した状態が続いたため、夜、部屋に戻ってからもなかなか「副交感神経」がしっかり働く状態に切り替わらなかった。結果、なかなか眠れなかったのだと自己分析しました。

 調べてみると、「副交感神経」がしっかりと働くようにするには、脳に「今はリラックス状態なんだ」と思わせてしまえばよいそうです。そこで私は、まず、あせって無理に寝ようとするのを止めました。寝るために「羊が一匹、羊が二匹…」と数えるとよけいに頭が冴えて眠れなくなるとも聞きますが、それはつまり、「寝なければならない」という強迫観念で、かえって「交感神経」が働く状況を作り出してしまっているから、らしいです。

公演中も毎日8時間熟睡できるように

(イラスト:小塚類子)

 私は部屋に戻ってからは、仕事のことは一切考えず、2時間ほど好きな音楽を聞いたりしながら、ひたすら「ボーっ」と過ごすことに。そして、以前から、ボディコントロールのための唯一の習慣としていた半身浴も、リラックス効果がアップするようにアレンジ。

 まずは、少しお湯の温度を下げて、「気持ちいいな~」とひたすら解放感を味わうようにしました。体が温まると血管が拡張して、血流やリンパの流れがよくなって凝りがほぐれ、リラックスします。また、たまに、肩こり緩和のツボがあるという耳をひっぱったり、両手の指の腹で頭皮を軽くタッチしてみたりもしました。頭皮をやわらかくするのは緊張緩和に役立つそうです。そして、お風呂上がりには、香りにリラックス効果があるという赤ワインを少々…。 すると、だんだん眠くなってきて、自然と心地よく眠りに…。作戦成功です!

 こうしたことを習慣化することで、公演中も毎日、8時間以上ぐっすりと眠れるようになりました。ぐっすり眠ると、次の日の体調は万全。イキイキと舞台を務めることができたというワケです。

 思い返してみると、以前も、なかなか眠れないことはありました。ひとつは、連ドラや映画の撮影のクランクイン前夜…これは明らかに「ちゃんと自分に主役が務まるだろうか?」という不安感を伴う緊張によるもの。そして、生放送の音楽番組に出演した後。こちらが今回の体験に近く、放送後はものすごく元気になって「私、このまま朝までカラオケ歌えます!」みたいな感じになって、やっぱり眠れない。12月には、CDのリリースも予定していて、生の歌番組に出る機会もあると思いますから、今回の体験をしっかり生かして、自律神経とうまく付き合おうと思っています。

 自律神経の乱れが原因で冷えに悩む女性も多いと聞きます。これから嫌でも寒い季節を迎えます。まずは、リラックする工夫や、夜、ぐっすり眠れるようにすることから始めてみるのも、冷え性克服へのひとつの道かもしれません。というわけで、今回の決めの言葉は、

  「自律神経と上手に付き合って、キレイに元気になりましょ!」

 今月も読んでくださって、ありがとうございます! またね~!

(写真:石倉和夫/スタイリング:角田今日子〔Post Foundation〕/ヘア&メイク:重見幸江)
(ワンピース7万円〔hoss/DUAL VIEW TEL03-5721-2240〕、ピアス29万円〔MIZUKI /A&S Inc. TEL0800-300-3033〕)

ミヅキのお仕事!

ニューシングル『わたし/Heroines!』
12月10日発売!

 この秋、フジテレビ系で12年ぶりに放送された、観月ありさ主演のスペシャルドラマ『ナースのお仕事』。観月自身が歌ったその主題歌、『わたし』と『Heroines!』をリリース。
 2曲とも、観月のデビュー20周年を記念して2011年に製作されたアルバム『SpeciAlisa」に収録された楽曲で、今回、リアレンジした。『わたし』は岸谷香が作詞作曲を担当している。配信は10月31日から、すでにスタート。

『わたし/Heroines!』CD(1000円)
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『わたし/Heroines!』CD+DVD(1800円)
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観月ありさ(みづき ありさ)
女優
 観月ありさ(みづき ありさ)

1976年12月5日生まれ、東京都出身。1991年、女優、歌手デビュー。以来、ドラマやCMなど、幅広いジャンルで活躍。2004年、第27回日本アカデミー賞優秀主演女優賞受賞。2014年、第1回日経ヘルス ビューティミューズ大賞受賞。
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(写真:石倉和夫)