必死に日差しを避ける私に好奇の眼差しが

ヨーロッパの女性は、全員といっていいほど、けっこうな量のシミを素肌に蓄えていらっしゃいます。彼女たちは、そうしたシミをあまり気にしないようで、デコルテや背中、そして先ほどのワンピースの「窓」からも、しっかり見えています。若い人だけでなく、お肌の衰えが気になり出すそれなりの年齢の女性たちでさえ、これでもかというほど進んで太陽を浴びているのです。
日焼けは、ヴァカンスにいけるほどの豊かな生活レベルを表す、一種のステイタスでもあるのだろうけど、私としては「そんなに焼いて、大丈夫?」と声をかけたくなる衝動にかられることも、たびたび。
そういう国を旅する際に要注意なのが、その場の空気にのまれて、「ここで日傘をさしてもねえ…日よけの上着を羽織ってもねえ…きっと浮くよね…」という心理に落ち入り、紫外線防御を怠りがちになること。実際、日よけの上着を羽織ったときに、現地の人から「何ソレ? 暑くないの?」と好奇の眼差しを浴びた経験もあります。以来、旅先では、日焼け止めクリームやローションを塗りたくって(この表現が一番適切!)、帽子とサングラスで防御しています。だって、シミは作りたくないですから!
そして、この夏はいつにも増して真剣な紫外線対策にいそしんでいます。なぜなら、ボディのリメイクのために、ほぼ毎日、運動するようになってからというもの、肌の状態もすこぶるいいのです。発汗によるデトックス効果が功を奏しているのかもしれません。
せっかく、しっとりスベスベになってきたのですから、このまま美肌街道まっしぐらといきたいではないですか。紫外線はシミだけでなく、肌乾燥やシワの元凶にもなるので、“紫外線との戦い”に、絶対に負けるわけにはいきません。
シワ、たるみのA波はPA、シミのB波はSPFで防御
そこで、紫外線の種類と毎日お世話になる日焼け止め(サンスクリーン剤)について、少し勉強してみました。 実際は、紫外線には3種類あるのですが、サンスクリーン剤選択の目安となる紫外線は以下の2種類です。
(1)A 波(UVA)
肌の奥深くの真皮層まで届き、肌の内部に活性酸素を発生させ、コラーゲンやエラスチンを壊し、シワやたるみの原因をつくる。天気に関係なく、季節による変動もあまりなく一定量降り注いでいる。日本のサンスクリーン剤では、「PA+」など、PAと+の数でA波への防御効果を表しています。
(2)B 波(UVB)
肌の表面に赤い炎症をおこさせ、色素沈着を招き、シミやそばかすの原因をつくる。A波の100倍以上の悪さをするとか。皮膚がんや白内障と深い関係にあるのは、こちら。夏にひときわ強くなる。「SPF30」など、SPFと数字でB波への防御効果を表します。
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