日本経済新聞 関連サイト

ようこそ ゲスト様
日経Gooday TOP  > 医療・予防  > 医療問題なぜなにゼミナール  > 第4回 セカンドオピニオンを聞いてみたいと思ったら
印刷

医療問題なぜなにゼミナール

第4回 セカンドオピニオンを聞いてみたいと思ったら

セカンドオピニオン外来の「ルール」を踏まえた上で活用を

 山口育子=NPO法人ささえあい医療人権センターCOML理事長

誰もがいつかはお世話になる「医療」。ですが、自分や家族が病気になるまで、医療については特に関心がないという人も多いのではないでしょうか。医師との付き合い方や医療制度の動向まで、いざという時にあわてず、安心して治療を受けるために必要な知識をNPO法人ささえあい医療人権センターCOML(コムル)理事長の山口育子さんが伝授します。

 セカンドオピニオンという言葉をご存じでしょうか。直訳すると「2番目の意見」、つまり、自分の病状や治療方針などについて今かかっているドクターから説明を受けた後に、「もう一人別の専門家の意見を聞いてみたい」というときに求めるのがセカンドオピニオンです。大きな病気が見つかったり、手術が必要と言われたりすると、患者としては、「別の専門家ならどんな判断をするのだろう」「ほかの治療方法があるのではないか」という気持ちになるのは自然だと思います。

セカンドオピニオンが広がった背景

 セカンドオピニオンという言葉は、1990年代ころから耳にするようになりました。ですが、それ以前は行われていなかったというと、そうではありません。例えば、多くの女性が健康な子宮や卵巣を摘出されたという富士見産婦人科病院事件(1980年)では、「本当に手術が必要なのだろうか」と疑問を持ち、別の婦人科医にかかった女性もいました。「病気ではない」「手術の必要はない」とのセカンドオピニオンを得た彼女らは、子宮や卵巣を摘出せずに済んだのです。

 90年代になり、セカンドオピニオンという言葉が知られるようになってきたことで、セカンドオピニオンを聞いてみたい患者の背中を押した面はあると思います。実際、セカンドオピニオンを希望する患者が増えました。ところがその結果、特に大きな病院では、外来診療に支障を来すようになってしまいました。

 なぜなら、セカンドオピニオンを求める人には質問したいことがたくさんあり、そのすべてに答えるのはたいへんな時間を要するからです。例えば1人に30分かかるとして、セカンドオピニオンを求める患者が外来診療に1日3人いれば、1時間半もかかってしまいます。そうすると、他の患者の待ち時間がいつも以上に長くなりますし、ドクターも疲れてしまいます。

「セカンドオピニオン外来」は保険が利かない

セカンドオピニオン外来は、診察や診断を求める場ではない(©dirk ercken-123rf )

 そこで、2002年の広告規制の緩和(セカンドオピニオン外来の実施が広告可能になった)を受けて、東京都内の3カ所の大学病院で「セカンドオピニオン外来」が始まりました。一般外来とセカンドオピニオン外来を分けた上で、セカンドオピニオン外来は自由診療(保険が利かないため全額自己負担)にしたのです。

 この方法が広まり、現在では全国の主だった病院で、セカンドオピニオン外来が設けられています。外来の費用は病院が自由に決められるため、中には30分で3万円以上かかる例もあります。

 多くのセカンドオピニオン外来には、共通のルールがあります。それは、患者が持参したセカンドオピニオンのための紹介状と検査データを見て、専門医が意見を述べる(意見を文書化してくれる病院もあります)だけで、改めて診察や検査は行わないということです。今かかっているドクターへの不満や、亡くなった家族の受けた治療内容への意見も受け付けられません。

 ですので、診察や診断を求めたり、転院して治療を受けたいと希望したりする場合は、セカンドオピニオン外来ではなく、一般外来を受診することになります。セカンドオピニオンを求めたいと思ったときは、その目的を考えて、セカンドオピニオン外来が適しているかどうかの判断が必要です。

1/2 page

最後へ

次へ

RELATED ARTICLES関連する記事

医療・予防カテゴリの記事

カテゴリ記事をもっと見る

FEATURES of THEMEテーマ別特集

  • 「ウォーキング」「ジョギング」 大きな健康効果を得るための小さなコツ

    ウォーキングやジョギングなどの「有酸素運動」には、「コロナ太り」の解消や、生活習慣病の予防、免疫力アップなどが期待できる。ただし、漫然と歩くだけでは運動効果は低いし、かといって本格的なジョギングは運動初心者にはハードルが高い。そこで運動効果の上がる歩き方と、初心者でもできる走り方のコツを紹介する。

  • 悩ましい「老眼」「飛蚊症」「ドライアイ」への対処法

    放っておいても失明につながる心配はないものの、日常生活に不便をもたらしたり、疲れや肩こりなどの体の不調を引き起こす、悩ましい目の症状。今回は、そうした「ちょっと困った目の症状」の代表例である「老眼」「飛蚊症」「ドライアイ」への対処法をまとめていく。

  • 「眠れない」を解消して抵抗力を高める、3つのNGと6つのテク

    暑い夜でもぐっすり眠るにはどうすればいいのか。そもそも睡眠は何時間とればいいのだろうか。今回のテーマ別特集では、不眠を解消するための3つのNGと、6つの快眠テクニックを紹介する。

テーマ別特集をもっと見る

スポーツ・エクササイズSPORTS

記事一覧をもっと見る

ダイエット・食生活DIETARY HABITS

記事一覧をもっと見る

からだケアBODY CARE

記事一覧をもっと見る

医療・予防MEDICAL CARE

記事一覧をもっと見る

「日経Goodayマイドクター会員(有料)」に会員登録すると...

  • 1オリジナルの鍵つき記事鍵つき記事がすべて読める!
  • 2医療専門家に電話相談できる!(24時間365日)
  • 3信頼できる名医の受診をサポート!※連続して180日以上ご利用の方限定

お知らせINFORMATION

日経Gooday新型コロナ特設

SNS

日経グッデイをフォローして、
最新情報をチェック!

RSS

人気記事ランキングRANKING

  • 現在
  • 週間
  • 月間

NIKKEICopyright © 2020 Nikkei Inc. All rights reserved.