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医療問題なぜなにゼミナール

第2回 医師と良好な関係を築くための実践的ヒント10

 山口育子=NPO法人ささえあい医療人権センターCOML理事長

子ども向けのプロジェクトも始動

 ただ、大人になってから急に賢い患者になろうとしても、なかなかできません。本当は子どものころから、基礎を築いていってほしいのです。そこでCOMLではプロジェクトチームを立ち上げ、2014年4月に子ども向け『いのちとからだの10か条』をまとめました(下表)。

『いのちとからだの10か条(じょう)』
(1)いのちとからだはあなたのもの
(2)食事(しょくじ)・すいみん・手洗(てあら)い―予防(よぼう)が大事(だいじ)
(3)からだの変化(へんか)に気(き)づこうね
(4)お医者(いしゃ)さんには自分(じぶん)で症状(しょうじょう)を伝(つた)えよう
(5)わからないことはわかるまで聞(き)いてみよう
(6)自分(じぶん)がどうしたいかを伝(つた)えよう
(7)治療(ちりょう)を受(う)けるときはあなたが主人公(しゅじんこう)
(8)お薬(くすり)は約束(やくそく)守(まも)って使(つか)おうね
(9)みんな違(ちが)いがあって当(あ)たり前(まえ)
(10)だれのいのちもとっても大切(たいせつ)

 この10か条は、受診の必要性のある子どもだけを対象にしているわけではありません。せっかくCOMLから発信する子ども向けの10か条なのだから、いのちの主人公・からだの責任者としての意識を持つこと、日々の生活で気をつけること、そして受診の必要性が出てきたときの姿勢を伝えたい。そして、そのうえで他者も含めた“いのち”とどう向き合ってほしいのかをメッセージの骨子としました。

 プロジェクトチームのメンバーからは「もっとこういうことも盛り込みたい」というたくさんの想いが出されました。子どもにもわかりやすい簡単な表現で、すべてを伝えきるには限界があります。そこで、『新 医者にかかる10箇条』と同様に、見開きで各項目を文字とイラストで構成する小冊子を作成することになりました。また、今後の取り組みとして、10か条を骨子にした低学年・中学年・高学年向け実践本も作っていこうと考えています。

 小冊子の完成後はすぐに販売するのではなく、まずこの10か条を多くの方に知っていただく普及キャンペーンが必要と考え、希望者に無料配布しようと考えています。冊数は『医者にかかる10箇条』のときと同様に4万冊を想定。小冊子のデザイン費や印刷費、送料、封筒などの消耗品費、人件費など約600万円が必要になります。そこで、より多くの方に関心を持ってもらうとともに、協働して小冊子を作成しようと、5月から半年間かけて600万円を目標にファンドレイジング(寄附を募ること)に取り組んでいます。

 ご興味のある方は、せひ一度、『いのちとからだの10か条(じょう)』普及キャンペーンのページをご覧になってください。

 次回は、「診察室でのコミュニケーション」についてお話しする予定です。ぜひお読みください。

山口育子(やまぐち いくこ)
NPO法人ささえあい医療人権センターCOML(コムル)理事長
山口育子(やまぐち いくこ) 大阪市生まれ。自らの患者体験から、患者の自立と主体的医療の必要性を痛感していた1991年11月、COMLと出会う。「私たち一人ひとりが『いのちの主人公』『からだの責任者』。そんな自覚を持った『賢い患者になりましょう』をキャッチフレーズとした活動趣旨に共感し、1992年2月にCOMLのスタッフとして参加。創設者の辻本好子氏の死去により、理事長に就任。COMLでは、電話相談や各種セミナーなどを積極的に実施。このほか、厚生労働省をはじめとした各種検討会の委員としても幅広く活動している。

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