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医療問題なぜなにゼミナール

最終回 COMLが提唱する『いのちとからだの10か条』とは?

子どもたちにも伝えたい「命や体は自分で守るもの」

 山口育子=NPO法人ささえあい医療人権センターCOML理事長

子どもたちの知識や考えは大人に劣らない

 実は、『いのちとからだの10か条』を用いたワークショップは以前にも何度か行っています。いつもながら、どのような子どもが集まってくれるのか始めてみるまで分からないので、正直、非常にチャレンジングです。

 ワークショップでは、単に10か条の内容を子どもに教えるのではなく、意見を引き出すことを重視しています。子どもたちの表情に集中しながら、言葉を選んだり探したりしているときにはできるだけ待って……。そうすると、子どもたちは実に素晴らしい発想や意見を述べてくれるのです。

 この日もそうでした。私が「(いのちとからだの10か条の)1番を読んでくれる人は?」と聞くと、競うように元気に手が挙がりました。今回は9名のうち6名が1~2年生。まだタ行の発音がおぼつかず、ゆっくりとしか文字が読めない1年生でも、積極的に手を挙げてくれました。

 進めていくうちに、子どもたちの知識や考えが予想を超える高いレベルであることに気づきました。「2番には『食事・すいみん、手洗い─予防が大事』と書いてあるけれど、予防ってどういう意味か分かる?」と問うと、2年生の男児が「からだのなかにビョウゲンキンが入らないようにすること。ビョウゲンキンは鼻とか口とかお尻とかの穴やケガをしたところから入るんだよ」と発言。さらに「2番の左側に、歯磨きしているイラストがありますね。歯磨きは何のためにするのかな?」と聞いてみると、6年生の男児が「歯周病にならないため」(!)。これには周りの大人たちもびっくりでした。

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「だれのいのちもとっても大切」が好き

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 10か条のすべての項目について意見を出してもらった後で、「10か条の中で、好きなページや気になったページがありますか?」と全員に聞いてみたところ、10番の『だれのいのちもとっても大切』が好きという子どもが最も多く、9番の『みんな違いがあって当たり前』を挙げた子もいました。

 中には「4番の『お医者さんには自分で症状を伝えよう』は、これまでしてこなかったので、これからは自分で伝える」と意思表明した子も。5番の『わからないことはわかるまで聞いてみよう』が気になったという4年生の男児に理由を聞くと、「今まで分からないことはそのままにしていたけど、ちゃんと聞かないといけないと思ったから」としっかりと答えてくれました。

 以前に行ったワークショップでも、子どもたちから頼もしい発言が相次いで、こちらが感動することがしばしばあります。たとえば、「10番の『誰のいのちもとっても大切』が好き。だって、今は半分しか好きじゃないお友達でも、だれのいのちもとっても大切って思っていたら、最後は全部好きになるかもしれないから」と言ってくれた6歳の女児や、「4番の『医者さんには自分で症状を伝えよう』が気になった。いつもはお母さんが伝えていたんだけど、今日勉強して、自分で伝えた方が、正しく伝わると思いました」と話してくれた小3の女児などなど…。

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