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医療問題なぜなにゼミナール

第16回 医療で活躍できるボランティアにはどのようなものがある?

“医療を良くする”には患者の参加がカギ

 山口育子=NPO法人ささえあい医療人権センターCOML理事長

医療系学生の実技試験の相手役になる模擬患者

「医療」を患者の立場から見て、指摘することで、その質を改善することができます。(©Ferli Achirulli-123rf)

 (2)医療の改善に資する活動としては、COMLの「病院探検隊」があります。COMLでは、病院からの依頼を受け、実際に見学ないし受診をし、改善の提言・提案を行っています。病院側には、特別な準備をすることなく普段通りの様子を見せてもらうよう頼んでいるので、私たちは「この病院に初めて訪れた患者の視点」で感じたことを伝えています。

 全国に数千人いる模擬患者も、学生や医療者のコミュニケーション能力を高めるという意味で、医療の底上げに役立っています。医学部、歯学部では2005年から共用試験が義務化され、実技試験として客観的臨床能力試験(OSCE:オスキー)が導入されました。試験の一つに医療面接があり、相手役として一般の人が模擬患者として活躍しています。

医療政策に求められる患者・住民の参画

 (3)医療政策への提案は、一般的なボランティアの位置づけとは若干異なるかもしれませんが、行政の各種委員会や病院運営、倫理審査委員会などで、患者・住民として意見を述べる役割です。2015年から策定が始まっている国の「地域医療構想 」でも、策定にあたっては「住民の声を聴く必要がある」とガイドライン に明記されていて、必要性が高まってきています。

 さらに、大学病院の本院を中心に、高度な医療を行う病院として承認されている特定機能病院について、先ごろ、承認要件が見直され、医療安全に関する外部委員を含めた監査委員会を設置することが義務化されました。外部委員として「医療を受ける立場の者」を入れることが明記されました。

 このような動きを受け、前回紹介したように、COMLでは「医療で活躍するボランティア養成講座」を基礎コースにし、アドバンスコースとして委員養成・バンク化構想を進めて行くことにしたのです(参照記事:第15回 医療で活躍できるボランティアを養成!)。

【関連連載】

COML患者相談室

COML患者塾

山口育子(やまぐち いくこ)
NPO法人ささえあい医療人権センターCOML(コムル)理事長
山口育子(やまぐち いくこ) 大阪市生まれ。自らの患者体験から、患者の自立と主体的医療の必要性を痛感していた1991年11月、COMLと出会う。「私たち一人ひとりが『いのちの主人公』『からだの責任者』。そんな自覚を持った『賢い患者になりましょう』をキャッチフレーズとした活動趣旨に共感し、1992年2月にCOMLのスタッフとして参加。創設者の辻本好子氏の死去により、理事長に就任。COMLでは、電話相談や各種セミナーなどを積極的に実施。このほか、厚生労働省をはじめとした各種検討会の委員としても幅広く活動している。

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