忙しい日々のなか、健康のため、若々しさアップのためにサプリメントを活用するビジネスパーソンは多いはず。でも、そのサプリメントが体内で十分に力を発揮していないとしたら? いま注目の理論「分子整合栄養医学」をもとに、松倉知之先生があなたにとって本当に必要な栄養素と、“本当に効く”サプリメントのとりかたを提案します。
あまり知られていないビタミンBの働き
次の状態に心当たりがある人は「ビタミンB群不足」かも?
- 仕事の集中力が続かない
- 疲れがたまっている。なんだかだるい
- 最近、酔いが早く回るようになってきた
- お酒が翌日に残る。二日酔いが治りにくい
今回は、耳にすることは多いけれどその働きはあまり知られていないビタミンB群のお話です。忙しくて、パンやおにぎり、麺類など糖質中心の食生活を送る人は、糖を消費する際に費やされるビタミンB群が根本的に不足しています。さらに、集中を強いられる局面が多い人、飲酒量や飲酒頻度が多い人も、積極的にB群を摂るように意識することが大切です。
ビタミンB群とは、体に入った栄養成分をエネルギーに変えるときに不可欠なビタミンの仲間です。
B1、B2、B6、B12、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチンの8種類を総称して「ビタミンB群」と呼んでいます。B1は糖の代謝を進め、B2は脂肪の分解を促し、B6はタンパク質の分解と合成を助けるなど、8種類すべてが互いに協力しあって体のエネルギーを生み出すプロセスに関わっているために、「B群」というチームとして認識する必要があります。B群はこうした機能を有しているので、疲労回復のドリンク剤などにもよく配合されています。
また、B群は、体内で起こっている「酸化」の抑制にも間接的に関わります。B群は体中の細胞の正常な代謝活動を助ける「補酵素」として、欠かせない存在なのです。
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