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男性更年期は「自覚しにくく、長引きやすい」

最近、なんだか気持ちの浮き沈みが激しくなることはないでしょうか。ときに「自分はダメだ」「きっとうまくいかない」といったネガティブ思考も頭が占領してしまう…。
このようなメンタルの変化は、あなたが男性更年期、「LOH症候群(加齢男性性腺機能低下症候群)」を迎えたサインかもしれません。
更年期というと、閉経を迎える女性特有の症状だと思われがちですが、実は男性にもあるのです。
LOH症候群は「症状が分かりにくい」「放置すると10~15年続く」という特徴があります。だからこそ、自分で早めに自覚する必要があるのですが、正しく理解している人は非常に少なく、「最近ストレスが強いせいかな」「歳をとっているのだから仕方ない」などと、なんとなく感じている不調を放置してしまうことが多いに違いありません。
しかし、LOH症候群に早く気付けば有効な対策がある、ということを今回はお伝えしたいと思います。
女性の更年期障害は、50歳ごろの閉経期に「女性ホルモン」の分泌が急激に低下することによって起こります、イライラや体のほてり、不眠、疲れやすさなど心身にさまざまな症状が現れます。
一方、LOH症候群もテストステロンなどの「男性ホルモン」の低下によって起こります。ホルモンの分泌量はゆっくりと下降していくため、女性ほどはっきりとした症状が現れにくい点が大きな違いです。しかし、低下したサインとなる症状は、性欲の減退や気力の衰え、感情の起伏が大きくネガティブになった―などに注意していれば気付くことができるはずです。ちなみに、男性ホルモンは、活力の源ともいえるホルモン。仕事へのバイタリティーを与えることに加え、心臓病や前立腺疾患、肥満やアルツハイマー病を予防するなどの働きもあります。
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