忙しい日々のなか、健康のため、若々しさアップのためにサプリメントを活用するビジネスパーソンは多いはず。でも、そのサプリメントが体内で十分に力を発揮していないとしたら? いま注目の理論「分子整合栄養医学」をもとに、松倉知之先生があなたにとって本当に必要な栄養素と、“本当に効く”サプリメントのとりかたを提案します。
「低血糖」がイライラや眠気を引き起こす
忙しい毎日。あなたにはこんな食事の習慣はありませんか?
- 夕食の前、「まずはビール1杯」が習慣になっている
- 昼食は麺類や丼ものを好んで食べる
- 疲れたときに甘いものをとるとほっとする
- 喉が渇いたときは炭酸飲料を選ぶことが多い
- ここぞというときには栄養ドリンクで乗り切る
前回(「飽食時代の現代人に忍び寄る『栄養失調』」を参照)は、「現代人は、毎日3食の食事をとっていても栄養不足の状態になりやすい」というお話をしました。そして今回、みなさんにぜひ知っていただきたいのは「現代人の糖質過多」についてです。

冒頭のチェックリストをやってみた結果は、いかがでしたか? 働き盛りで忙しい人ほど、手軽に食べられる炭水化物食でお腹を満たすことが多くなり、炭酸飲料で爽快感を得たくなるものです。また、疲れた体にたまらなく美味しく感じるビールや、一時的に気分をしゃきっとさせる栄養ドリンクに頼る機会も増えます。
しかし、このような食べ物・飲み物は全て体を「糖質過多」な状態に導きます。その結果、イライラや眠気といった不快な状態を引き起こし、その状態を吹っ切ろうとして再び糖質を求める、という悪循環を引き起こしやすいのです。
糖質過多が、イライラや眠気といった一見関係なさそうな症状を引き起こすのはなぜでしょう。
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