本来、脳にとって理想的な状態は、血糖がちょうどよく安定する程度に、脳に一定量のブドウ糖(脳を働かせるためのエネルギー源)が供給されていることです。このような状態であれば、精神状態も安定しやすくなります。
糖質を含む食品をとると、血液中の血糖の値は上昇します。すると体内では血糖を下げるためにすい臓がインスリンというホルモンを分泌し、血糖がコントロールされています。本来、食事をした後に血糖は緩やかに上がり、30~60分後にピークを迎えます。その後少しずつ下がっていき、3~4時間後には空腹時とだいたい同じ値になるのが正常な血糖の変化です。血糖に呼応してインスリンが分泌されるため、両者の血中濃度のグラフはほぼ並行になります(図1)。
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- 糖質過多が引き起こすイライラや眠気