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Dr.松倉のサプリのすすめ

ストレス不眠を改善する「L-トリプトファン」

ホルモンの乱れをアミノ酸で調える

 松倉知之=松倉クリニック&メディカルスパ院長・医師

ホルモンになる材料をサプリで補い、バランスを整える

 こうした不眠の対策には、神経の興奮を鎮めるホルモン「セロトニン」と自然な眠気を作る「メラトニン」の分泌を促すことが大切だと考えています。セロトニンはメラトニンを合成するための材料となり、必須アミノ酸の一つ「L-トリプトファン」から作られます。睡眠に満足していない人にはぜひ、補いたいサプリメントの1つです。

 私のクリニックでは、質のよい睡眠のためにL-トリプトファンを1日当たり1g摂取することを推奨しています。特に夕食時にとると、穏やかな眠りを促し、また、睡眠中の全身の細胞の修復にも役立ってくれます。

 ホルモンのもとになる必須アミノ酸はたんぱく質から積極的に摂取することが重要です。肉や魚、卵、豆腐など、普段の食事で意識して増やしながら、さらに、L-トリプトファンを含むアミノ酸を、サプリで補うとよいでしょう。特に牛乳はL-トリプトファンを豊富に含んでいるので、就寝前に温めた牛乳を飲むことが深い眠りにつながるといわれています。

 なお、メラトニンやセロトニンの合成を促すには、ビタミンB群も不可欠です。「疲労回復、集中力アップにはビタミンB群をガッツリ摂る」でもお話ししたように、ビタミンB群は1日あたり4000mgを目安に飲んでみましょう。

眠りにダイレクトに効く「メラトニン」

 私自身も、寝付けない日が続くことがあります。その多くは白熱した会議の後や、トラブルがあったとき、いろいろな考え事が頭を離れないときなど、脳が興奮している状態なのでしょう。今夜は寝付けなさそうだな、と思う日には「メラトニン」のサプリメントを就寝前に飲むと、たいがいよく眠れます。

 メラトニンはホルモンの一種に当たるため、日本ではサプリメントとしての製造・販売は認められていません。ただし、輸入したものを院内で販売しているクリニックもあります。個人輸入で海外からサプリメントを手に入れることもできますが、質の悪いサプリメントはかえって眠りの質を下げることもあるので、購入の際にはサプリメントに詳しいドクターに相談した方がいいでしょう。

 メラトニンは女性の方が、感度が高い(良く効く)といわれています。そのため、アメリカの総合ホルモン療法では、就寝前に女性は1回当たり1mg、男性は3mgから始めるよう指導しています。ただし、効き過ぎると目覚めにくくなるとの報告もあるため、少量から始めて、様子をみながら量を調整していきます。依存性もなく、副作用は少ないといわれています。また、メラトニンには抗酸化作用も期待できるため、アンチエイジングにも役立ってくれるでしょう。

図1◎ 血中メラトニン分泌の日内変動
図1◎ 血中メラトニン分泌の日内変動
起床から約14〜16時間後、睡眠時間帯に上昇し始め、深夜にピークを迎える。メラトニンのサプリメントは就寝前に服用するのが効果的。
[画像のクリックで拡大表示]

 なお、メラトニンは朝の太陽の光が目に入ってから約15時間経たないと分泌されないという性質があります。起床後すぐに、カーテンを開けて日光に当たるようにすると、夜にはメラトニンの分泌量が増えて、眠りの質を改善させることが期待できるでしょう。

(まとめ:柳本 操=フリーライター)

松倉 知之(まつくら ともゆき)
松倉クリニック&メディカルスパ(東京都渋谷区)院長・医師
松倉 知之(まつくら ともゆき) 1962年東京生まれ。1988年北里大学医学部卒業、同大形成外科勤務。99年より現職。ボトックス、ブルーピール、レチノイン酸などを日本に導入したことで知られる。一人ひとりの患者に結果の出る最良の治療法を提示することを信条とする。日本形成外科学会・日本美容外科学会・日本整形外科学会・国際形成外科学会専門医、医学博士。

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