理想的な引きこもり期間は、3日から1週間
人に会うのが怖くなる、会うとすごく疲れてしまう。そんなときは、人と会うことを自ら制限し、引きこもるのが賢いやり方です。
病院が術後の患者を「面会謝絶」にするのは、エネルギーをすり減らす原因となる「人との関わり」を断つことが、回復にとって大切だからです。「元気になるため」と割り切って、罪悪感や劣等感などを抱かず引きこもりましょう。
目安としては、土日も組み合わせて3日から1週間、休養をとるのが効果的です。
しっかりと睡眠をとり、日中は空をぽかーんと眺め、人や物音などの刺激が少ない場所でぶらぶらする。ゆったりすることで体本来の治癒力が働いて、心の疲れを癒やすことができます。
がんばり屋の人ほど、「何か効果的に休養できるやり方を見つけよう」なんて策を練ってしまうものですが、パソコンの調子が悪くなったとき、あちこちいじるよりも再起動させるのが効果的だったりするのと同じで、まずは休息です。
注意点は、情報からもしっかり距離を置くことです。
人から距離を置いておきながらネットに没頭していたら、感情を動かされっぱなしでかえって精神疲労が増してしまいます。ここで、うつ病の人の引きこもりについても触れておきましょう。
うつ病の人も心が疲れた結果、引きこもりモードになるのですが、病気から復活するときに、人に会うことや、社会に出るのが怖くなるという事態に直面しがちです。でもこれは、がんばって克服しないといけない試練なのです。
ずるずると長期化するのを避けるためには、気力が出てきた段階で、「エイヤッ!」と立ち上がる勇気を持ってください。
面倒だけど、生身の人間と関わって感情をすり減らしながらやっていくしかないのが現実の社会です。疲れたらまた引きこもればいい。「引きこもることができた」のは大事な能力です。それができず、追い詰められて死を選んでしまう人もいるのですから。
いつだって家に帰って来られる。そう思えば、人や社会を怖いと思う気持ちはずいぶん和らぐはずです。