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自分のこころのトリセツ

「責任が重たく感じられるとき」こんなときどうする?

人は疲れると責任ある立場から降りたくなる

 下園 壮太=メンタルレスキュー・インストラクター

 実は、カウンセラーもまた、責任に押しつぶされやすい職業です。うつの人と接するうち、徐々に疲れがたまってくる。さらに、相手が期待していた通りの結果を導くことができないと、「私がカウンセラーとして至らなかったのだ」という、自責感にさいなまれることになります。

 しかし、熟練したプロのカウンセラーであれば、そうはなりません。「もともと自分のできることなんて限られている。だからこそ、自分ができることだけに集中しよう」。こんなふうに腹をくくれば、クライアントに翻弄されず、しっかり職務を全うすることができます。この「自らの限界を知る」ということこそ、責任を過剰に抱え込みすぎない大切なポイントだと、私は思うのです。

 人は生き物だから、体力にも気力にも限界があります。仕事がハードなら疲れるし、人間関係に気を配るエネルギーにも限界があります。

 責任を自分の中に抱え込みがちな人は「私の仕事はここまででいいでしょうか」と線引きしておくことも、一つの対処方法です。そして、自分の役割に過剰に責任を感じ始め、責任から逃れたくなったら、「自分が疲れてしまったサインなのかもしれない」と、冷静に受け止めてほしいと思います。

[まとめ] 自らの限界を認めて「責任ライン」をきっちり引こう
(1)責任ある立場はつらくて当たり前

 責任ある立場で仕事をすれば、必ず結果を求められます。その対策のために物理的にエネルギーをとられるうえ「責任をとらなくてはいけない」という心理的なプレッシャーも強くなります。このため疲れがたまりやすくなり、失敗するかもしれないという不安も高まりやすいのです。

(2)自分の責任範囲を線引きしよう

 日ごろから責任を押しつけられたり、抱え込んだりしてしまいがちだと自覚している人は、「私の仕事はここまででいいでしょうか?」と線引きしましょう。自分の体力にも気力にも限界がある、ということをまず自分の中でしっかり認めておくと、責任範囲を決め、無理なことを断ることもできるようになります。

(3)互いに負担を分け合おう

 しんどいときこそ、責任を押しつけ合うのではなく、互いの負担を少しずつ分け合うという発想で対処していきましょう。あなたにとって身近な人が「責任逃れ」のような言動を始めたら、ただ批判するだけでなく「相手も疲れているのかもしれない」と気を配ってあげたいものです。

(まとめ:柳本 操=フリーランスエディター)

『学校では教えてくれない 自分のこころのトリセツ』(日経BP社、2013年9月発行)より転載


下園 壮太(しもぞの そうた)
メンタルレスキュー・インストラクター
下園 壮太(しもぞの そうた) 1959年鹿児島県生まれ。防衛大学校卒業後、陸上自衛隊入隊。筑波大学で心理学を学ぶ。1999年より陸上自衛隊初の心理幹部として、多くのカウンセリング経験を積む。陸上自衛隊衛生学校メンタルヘルス教官として、衛生科隊員(医師・看護師など)にメンタルヘルス、自殺予防、カウンセリングなどを教育する。惨事ストレスに対応するMR(メンタル・レスキュー)インストラクター。2009年に第8回「国民の自衛官」に選ばれる。「学校では絶対に教えてくれない 自分のこころのトリセツ」(日経BP社、2013年9月発行)などの著書がある。

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