日本経済新聞 関連サイト

ようこそ ゲスト様

日経 Gooday

ホーム  > からだケア  > 自分のこころのトリセツ  > 「自信が持てない」こんなときどうする?  > 2ページ
印刷

自分のこころのトリセツ

「自信が持てない」こんなときどうする?

誰かから「必要とされる」ことが自信をつける栄養になる

 下園 壮太=メンタルレスキュー・インストラクター

 大事なのは、これら三つの要素は互いにリンクしあっているということ。一つ目が難しくても、二つ目や三つ目の要素を強化すれば、徐々に一つ目も強くしていくことができます。この3要素を強化していくプランのことを私は「自信回復作戦」と呼んでいます。 作戦の手始めとして、ハードルの低いことからチャレンジしてみましょう。たとえば、「ちょっとした、人のためになること」をしてみるのです。

 職場でおいしいお茶をいれる、花を飾るなど、なんてことないことでいいのです。「ありがとう」「おいしいね」と人から言ってもらえると、三つ目の「必要とされている実感」を感じることができます。ペットを育てることも「この子には私がいないと」という強い気持ちを抱くきっかけとなります。

 実は、先ほど挙げた三つの要素がすべて失われるのが、うつ病です。自分には能力がないと考え、心身がコントロールできなくなり、自分は誰からも必要とされていないと思い込む。うつ病は「自信喪失病」でもあるのです。そんなうつ病の人のリハビリ期に取り入れてもらっているのが、ヨガやストレッチです。

 誰でも毎日やれば、少しずつ柔軟性を高められます。「今日は昨日よりもっと体を動かすことができた」という実感が、不思議なくらい大きな自信回復をもたらすのです。

 日々のいろいろなシーンで身体感覚を取り戻すよう心がけることは、自分をかわいがってやることでもあります。自分をかわいがる、喜ばせることを大事にしましょう。

 まずはそれを心がけていけば、自然と自信も寄り添ってくるものです。

[まとめ] 自信をつけるには、ハードルの低いことから始めること
(1)人のためになる、ささやかなことを実行する

 おいしいお茶をいれる、散らかっていた場所を片付ける、花を飾る。なんでもないことでも人から感謝されると「自分は必要とされている」という気持ちを感じることができます。ただし、ほめられるかな? と期待しすぎないこと。自分にとって気持ちがいいことを実践することが大切です。

(2)ゆっくり食事して五感で感じ取る

 自信を失っているときは、身体感覚が鈍っています。肩こりや疲れを感じにくくなっているのはもちろん、味覚も鈍感になりがち。だからこそ、日々の食事をていねいに味わってみましょう。目を閉じて、ゆっくりとよく嚙み、香りも味も味わうよう心がけると、体のセンサーが高まってきます。

(3)うつ病のリハビリ期にはストレッチ

 心身のコントロールが難しくなるのが「うつ病」の特徴です。うつ病のリハビリ期には、ヨガやストレッチを取り入れてみるのもお薦めです。深い呼吸とともに筋肉に働きかけるという身体感覚への刺激と同時に、毎日行い体の変化を感じとることによって、達成感を得ることにもつながります。

(まとめ:柳本 操=フリーランスエディター)

『学校では教えてくれない 自分のこころのトリセツ』(日経BP社、2013年9月発行)より転載


下園 壮太(しもぞの そうた)
メンタルレスキュー・インストラクター
下園 壮太(しもぞの そうた) 1959年鹿児島県生まれ。防衛大学校卒業後、陸上自衛隊入隊。筑波大学で心理学を学ぶ。1999年より陸上自衛隊初の心理幹部として、多くのカウンセリング経験を積む。陸上自衛隊衛生学校メンタルヘルス教官として、衛生科隊員(医師・看護師など)にメンタルヘルス、自殺予防、カウンセリングなどを教育する。惨事ストレスに対応するMR(メンタル・レスキュー)インストラクター。2009年に第8回「国民の自衛官」に選ばれる。「学校では絶対に教えてくれない 自分のこころのトリセツ」(日経BP社、2013年9月発行)などの著書がある。

『学校では絶対に教えてくれない 自分のこころのトリセツ』(日経BP社)好評販売中

 腹が立ったとき、つらいとき、不安なとき、自分の心の扱い方を知っていますか? 私が陸上自衛隊の心理幹部として隊員たちに伝えてきた怒りや絶望などの「生々しい感情との向き合い方」は、すべての現代人に役立つものです。悩みの大部分は、人間が「原始時代だったころ」を想像してみると、解決のヒントが見えてきます──「はじめに」より

>>詳しくはこちら(Amazonのページにジャンプします)

先頭へ

前へ

2/2 page

RELATED ARTICLES関連する記事

からだケアカテゴリの記事

カテゴリ記事をもっと見る

FEATURES of THEMEテーマ別特集

  • かかると怖い!「膵炎」「膵がん」

    激痛に襲われる「急性膵炎」や、発見しにくく5年生存率が極めて低い「膵がん」など、膵臓の病気には厄介なものが多い。今回は、膵臓という臓器の役割や、膵臓の代表的な病気である「膵炎」「膵がん」の怖さ、早期発見のコツをまとめていく。

  • 60代以降で急増! 男を悩ませる前立腺の病気

    中高年にさしかかった男性にとって、病気が心配になる臓器の1つが「前立腺」だ。前立腺の病気のツートップ、前立腺肥大症と前立腺がんは、いずれも中高年になると急増する。前立腺肥大症は夜間頻尿などの尿トラブルの原因になり、前立腺がんは、進行が遅くおとなしいがんと思われているが、骨に転移しやすいという特徴があり、怖い一面もある。今回のテーマ別特集では、前立腺の病気の症状から、具体的な治療法までを紹介していこう。

  • 悪玉コレステロールを下げ、善玉コレステロールを上げる実践的な対策

    健康診断で多くの人が気にする「コレステロール」。異常値を放置すると動脈硬化が進み、心筋梗塞や狭心症のリスクが高まっていく。数値が悪くても自覚症状がないため、対策を講じない人も少なくないが、異常値を放置しておいてはいけない。では、具体的にどのような対策を打てばいいのだろうか。今回のテーマ別特集では、健診結果のコレステロール値の見方から、具体的な対策までを一挙に紹介していこう。

テーマ別特集をもっと見る

スポーツ・エクササイズSPORTS

記事一覧をもっと見る

ダイエット・食生活DIETARY HABITS

記事一覧をもっと見る

からだケアBODY CARE

記事一覧をもっと見る

医療・予防MEDICAL CARE

記事一覧をもっと見る

「日経Goodayマイドクター会員(有料)」に会員登録すると...

  • 1オリジナルの鍵つき記事鍵つき記事がすべて読める!
  • 2医療専門家に電話相談できる!(24時間365日)
  • 3信頼できる名医の受診をサポート!※連続して180日以上ご利用の方限定

お知らせINFORMATION

日経Gooday新型コロナ特設

SNS

日経グッデイをフォローして、
最新情報をチェック!

RSS

人気記事ランキングRANKING

  • 現在
  • 週間
  • 月間

NIKKEICopyright © 2020 Nikkei Inc. All rights reserved.