日本経済新聞 関連サイト

ようこそ ゲスト様

日経 Gooday

ホーム  > からだケア  > 自分のこころのトリセツ  > 「弱音を吐きたくなったら」こんなときどうする?
印刷

自分のこころのトリセツ

「弱音を吐きたくなったら」こんなときどうする?

限界までの我慢、感情を抑えられない自責の念は逆効果

 下園 壮太=メンタルレスキュー・インストラクター

がんばらなくてはいけないのに弱音を吐きたくなるとき、人は必ず心身ともに疲れています。つらい、苦しい、という感情は「助けを求めろ」「その場から離れろ」「休め」というサインなのです。弱音は軽々しく吐くと周りにまで波及してしまいますが、限界まで我慢したり、感情を抑えられない自分を責めたりするのは、間違っています。感情を抑えつけようとしていた圧力をゆるめる方法を取り入れることが実は有効なのです。

がんばりすぎる人ほどの一部である感情に対して理性で立ち向かおうとします。/こころのトリセツ
がんばりすぎる人ほど感情(=本能)に対して理性で立ち向かおうとします。(©alphaspirit-123rf)

 いろいろなことがうまくいかないとき、あなたはどう行動しますか?

 ささいな悩みならともかく、問題が深刻なときはなかなか人に打ち明けるわけにもいかず、つらい気持ちをぐっと飲み込んでいるかもしれません。

 感情は、太古の昔、おそらく言葉が生まれる以前からあったと考えられます。そして、どんな感情も、その持ち主の「命を守ること」と強く結びついています。だからこそ、感情は生々しく、当事者の言うことをなかなか聞いてくれません。苦しい気持ちになったときに「なかったことにしよう」なんて思っても、涙は勝手にあふれるし、叫びたくなるものです。

 本能と結びついている感情に、理性の勝ち目はありません。

「つらい」という感情は、体に備わった自然治癒力

 がんばらなくてはいけないのに弱音を吐きたくなるとき、人は必ず心身ともに疲れています。つらい、苦しい、という感情は「助けを求めろ」「その場から離れろ」「休め」というサイン。素直に従い、対処することができれば人は自然と、復活していけます。つまり、つらいという感情は、体に備わった自然治癒力ともいえるでしょう。

 ところが、がんばりすぎる人ほど感情(=本能)に対して理性で立ち向かおうとします。たとえば、「愚痴を言っても問題は解決しない」と、つらい感情を無視し、休まない。すると感情は一段とふくれあがり、それを抑えるためにさらなるエネルギーを必要とするようになります。やがてその人は疲れ果て、「弱音を吐く自分がダメなんだ」と自分いじめを始めるようになります。

 これが、うつの始まりです。

 人が弱音を吐けなくなる原因には、社会の圧力も関わっています。泣いたり弱音を吐いたりすることは、原始のころから人が周囲に助けてもらうためのシンプルなコミュニケーション手段でした。だからうつになると、大の男でもよく泣くようになります。

 このような、感情を抑制できない状態を精神医学では「感情失禁」と呼ぶことがあるのですが、私はこの言葉が好きではありません。泣くことが、まるでとても悪い、恥ずかしいことのようだからです。苦しいときに泣くのは、暑ければ体温を下げるために汗が出るのと同じく自然なことで、弱ったときには涙が流れるものです。

1/2 page

最後へ

次へ

日経グッデイ春割キャンペーン

RELATED ARTICLES関連する記事

からだケアカテゴリの記事

カテゴリ記事をもっと見る

FEATURES of THEMEテーマ別特集

  • 老化を進める「糖化」から身を守る対策とは?

    “老けにくい”体にしたいというのは誰もが共通に思うこと。その老化の原因の1つとして最近注目されているのが「糖化」だ。この糖化、見た目の老化はもちろん、体内の血管や内臓、骨、関節などの機能低下にも密接に関わっているという。糖化リスクを遠ざけ、老化を遅らせるためには何を実践すればいいのだろうか。今回のテーマ別特集では、糖化の健康への影響から、その対策までを一挙に紹介しよう。

  • 歩くだけではダメ? 失敗しない運動習慣の作り方

    「ひと駅前で降りて歩く」「テレビを見ながら軽い筋トレをする」…これをもって「運動習慣がある」と思っている人は意外と多い。しかし、フィジカルトレーナーの中野ジェームズ修一さんは「強度の低い運動、筋肉がつかないような運動は、いくら続けても十分な成果が得られません」と断言する。では、健康診断で引っかかった数値を改善したり、カロリーを消費して減量したり、病気を予防するといった目的を達成するためには、どのような運動をすればいいのだろうか?

  • 認知症のリスクを下げる食事のポイントは?

    近年の研究から、認知症リスクは生活習慣によって大きく変わることが分かってきた。中でも重要なのが食生活だ。米国の最新食事法をきちんと実践した人は、認知症の発症リスクが最大53%低かったという驚きの結果も出ている。では、具体的にどのような食生活にすればいいのだろうか。今回のテーマ別特集では、最新研究に基づいた「認知症を遠ざける食事」のポイントを紹介しよう。

テーマ別特集をもっと見る

スポーツ・エクササイズSPORTS

記事一覧をもっと見る

ダイエット・食生活DIETARY HABITS

記事一覧をもっと見る

からだケアBODY CARE

記事一覧をもっと見る

医療・予防MEDICAL CARE

記事一覧をもっと見る

「日経Goodayマイドクター会員(有料)」に会員登録すると...

  • 1オリジナルの鍵つき記事鍵つき記事がすべて読める!
  • 2医療専門家に電話相談できる!(24時間365日)
  • 3信頼できる名医の受診をサポート!※連続して180日以上ご利用の方限定

お知らせINFORMATION

日経Goodayマイドクター申し込み

SNS

日経グッデイをフォローして、
最新情報をチェック!

RSS

人気記事ランキングRANKING

  • 現在
  • 週間
  • 月間

NIKKEICopyright © 2020 Nikkei Inc. All rights reserved.