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自分のこころのトリセツ

「仕事に集中できない」 こんなときどうする?

自分のリズムで「最もはかどる」 時間帯を見つけよう

 下園 壮太=メンタルレスキュー・インストラクター

調子のいい波をうまくつかまえるのがポイント

 食欲や睡眠、体温などと同じように、人間の集中レベルにも波があります。

 高い集中状態を長時間キープできれば理想ですが、不可能です。集中力は気合次第、などと思っている人は、「集中できないのは努力が足りないせい」と自分を追い込んでしまう傾向があるので気をつけてください。

 もともと人間には波があるのですから、集中の波が落ちているときは何をやってもダメなのだと割り切ることも大切です。

 一晩中考えてもダメだったのに、翌朝歩いているほんの数分の間に、ぱっと思考がつながった、という経験は誰にもあるはず。波をコントロールするのが難しいからこそ、調子のいい時間帯に大事な仕事をもってくるのも賢いやり方です。

 そのために、自分の1日をあらためて観察して「この時間が一番はかどる」というポイントを探してみましょう。

 私自身は、クリエイティブな発想が必要な仕事は午前中に行い、午後はあまり頭を使わない事務仕事や打ち合わせ、というふうに仕事を配分するようにしています。

 頭がよく働く時間帯に取り組むともったいないような気がする単純作業も、午後に行うようにすると「集中しにくい今の時間にやるのに最適の仕事だな」と気分よくできるものです。

 注意したいのは、集中できても、がんばりすぎないこと。たとえ好きなことだとしても、人間が集中力を持続できるのはせいぜい1時間程度です。1時間たったら休憩を10分とり、また1時間がんばる、というふうにメリハリをつけるのが集中力を維持するためには大切なことです。

 調子がいいからといって何時間もがんばってしまうとどうなるでしょう。疲労が積み重なり、最後にはぐっとブレーキがかかります。すると、無意識は「嫌な仕事をさせられた」と記憶して、次にとりかかろうとしたときに、すごくおっくうになったり、集中モードに入りにくくなったりするのです。

 ある軍隊での行軍の実験でも「1時間歩いて10分休む」「3時間歩いて30分休む」「6時間歩いて60分休む」の3パターンで比較したとき、休む割合は同じでも疲労レベルはまったく異なり、1時間に10分の休憩がベストである、という結果が得られました。

 休憩のとり方は、疲れの性質によって分けてみるといいでしょう。全身がくたくたに疲れているときは全身を休ませてください。思い切って15分間くらい寝てしまうのが効率的です。

 一方、パソコン作業や思考する作業などで脳の一部分がくたびれた、という実感があるときは、運動、おしゃべり、飲み物を飲むなど、体に何らかの刺激を送ると、頭がすっきりし、リフレッシュすることができます。

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