腰痛は多くの日本人が悩む不調の一つです。平成25年 国民生活基礎調査でも、なんらかの病気や症状があると答えた人のうち、腰痛があると答えた人は、男性ではトップ、女性も2位になっています。正しい姿勢やストレッチなどを心がけて、腰痛にならないようにするのが第一ですが、腰が痛む場合は漢方の力を借りることを検討しましょう。「漢方薬により、患部の周囲の血行を改善したり、組織を活性化したりすることにより、痛みやしびれを抑えていきます」と幸福薬局の薬剤師、幸井俊高さんは話します。
「腰に鈍痛があります。長く歩いたりすると、痛みが強くなります。最近、足のしびれが出てきたので病院に行ったところ、腰部脊柱管狭窄症と言われました」
Aさんは、50歳を過ぎたあたりから体力の衰えを実感するようになりました。疲れやすく、若いころのように無理がききません。老眼が進み、耳鳴りがするようになりました。腰痛だけでなく、膝のだるさも感じます。ときに尿もれをします。舌は赤く、舌苔があまり付いていません。
腰痛は、日本人の多くが経験するという、とても一般的な病気です。厚生労働省の国民生活基礎調査でも、なんらかの病気や症状があると答えた人のうち、腰痛があると答えた人は、男性では最多、女性も肩こりに次いで2番目となっています。腰痛の原因として、椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症といった外科的な疾患が関係している場合もありますが、レントゲンやMRI(磁気共鳴断層撮影)でいくら検査をしても異常が見つからない場合も多く、腰痛患者の85%は原因不明の腰痛といわれています(詳しくはこちらの記事をご参照ください)。
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