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ベテランドクターが教える 上手な医者のかかりかた

セカンドオピニオンは医師への裏切り?

ほかの医師の意見を求めることは、納得して治療を受けるために重要な行為

 橋口玲子=緑蔭診療所医師

ステップ1 主治医の意見(ファーストオピニオン)を理解する
 自分の病状、進行具合、なぜその治療法が選択されているかを質問し、理解する。この段階での理解があいまいだと、セカンドオピニオンでの情報をうまく整理することが難しいので注意が必要です。
ステップ2 主治医に、セカンドオピニオンを受けたいと伝える
 今、治療を受けている担当医に「セカンドオピニオンを受けたい」と伝えます。あわせて、紹介状(診療情報提供書)、検査記録(血液検査、病理検査・診断、CTやMRIなどの画像検査結果など)を準備してもらいます。セカンドオピニオン先が決められない場合には、相談してみましょう。
 検査値やこれまでの経過をまとめた紹介状は医師同士が情報をやり取りするのに不可欠なツールです。治療の経過や病状の推移を把握しないことには適切な助言をすることは難しいためです。
ステップ3 セカンドオピニオンを受けたい医療機関に連絡する
 セカンドオピニオン先の医療機関にコンタクトを取り、必要な手続き(予約、費用、診察時間や必要な書類)を確認してください。セカンドオピニオンは基本的に、「診療」ではなく「相談」になるので、保険が適用されない自費診療になります。病院によって費用は異なりますが、医療費控除の対象に含まれますのでレシートは保管しておきましょう。
ステップ4 セカンドオピニオンを受ける
 あらかじめ聞きたいことを整理しておき、聞いた内容のメモをとります。セカンドオピニオンの相談は時間単位で費用が計算されることが多いので、効率的に済ますためにも、準備は必須。理解を深めるために信頼できる人に同行してもらうのも有効です。何も準備をせずに、その場で思いついたことを質問していると、その後、本当に必要な情報が得られず、正しい判断ができなくなってしまいます。
ステップ5 主治医に報告をする
 セカンドオピニオンを担当した医師から主治医に報告書が届きます。それを踏まえて、これからの治療について再度主治医と相談します。

 セカンドオピニオンを受けた結果、やはり現在通っている医療機関で治療を受けよう、と判断すれば主治医のもとに戻っていいのは当然ですし、セカンドオピニオン先の病院で手術などの治療を行い、その後、現在の医療機関に戻って経過観察を行うというのはよくあることです。

 もしかしたら、どの医療機関でセカンドオピニオンを求めるかについても、インターネットや口コミだけではかえって迷う材料が増えるかもしれません。そんなときこそ、主治医に頼るのも有効です。出身大学の先輩や後輩などを通じて目的の分野を得意とする医師を紹介することはよくありますし、最新の医学論文を情報源に、目的の治療法を行っている医師を探すこともできます。

 医療を受ける、ということはなによりもあなた自身の体に関わることです。こちらの治療法を受けたほうが良かったのでは、などと迷いながら治療を受けるよりも、セカンドオピニオンを堂々と利用し、自らが納得できる形で治療を受けてもらいたいです。

(まとめ:柳本 操=フリーライター)

橋口 玲子(はしぐち れいこ)
緑蔭診療所(神奈川県南足柄市)医師
橋口 玲子(はしぐち れいこ) 1954年、鹿児島市生まれ。東邦大学医学部を卒業。東邦大学医学部客員講師、および薬学部非常勤講師、国際協力事業団専門家を経て、1994年より現職。現代医学と漢方を併用した診療を行う。循環器専門医、小児科専門医、認定内科医、医学博士。成人および小児の心身症などのメンタルヘルス不調、高血圧、糖尿病などの生活習慣病やアレルギー疾患の診療のほか、ハーブ療法やアロマセラピーを用いたセルフケアに関する講演、執筆活動も行う。
(写真:室川イサオ)

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