あなたも営業マン症候群?
「適量だとお、冗談じゃねえや、それっぽっち飲むくらいだったら飲まない方がマシだい」と言った人がいた。じゃあ飲まないのかと思ったら、やっぱり飲むんだよね。呑兵衛はどうあっても飲む。だけどお酒をおかわりできないってのは辛いもの。それに付き合いだと、どうしても一杯だけってわけにいかないですよ。
私もかつては企業で産業医をしていました。そこは営業部隊で、健康診断をすると、脂肪肝、肝機能障害、高脂血症、そして高尿酸血症がすべて揃ってる人がいっぱい出てくる。そのほとんどが営業マン。しかもみんな、これが営業の勲章だと思ってんだよね。こんな揃い踏み状態のことを「営業マン症候群」というんですよ、なんてね、じつはこの営業マン症候群って私が作った言葉です。
そりゃねえ、営業も大変ですよ。付き合いもあれば接待もある、ノルマもあればストレスもあるでしょう。酒でも飲んでなかったらやってらんないよ、というのが本音かも。ただね、高尿酸血症の方は、糖尿病や高血圧、果ては動脈硬化症など他の生活習慣病を併発することがとても多いものです。逆に言えば、尿酸値が上がらないようなライフスタイルは、生活習慣病を遠ざけるとも言えるんですね。自分の尿酸値は健康のバロメーターだと思って、まったく差し支えないんですよ。どうです、あなたの健康のバロメーター、今いくつくらいですか?
年忘れで忘年会もいいけど、飲んで暴れて「暴年会」、その前後にはクリスマスパーティがあって、年末年始でまた飲み過ぎて、新年早々、やあやあ、またここでお会いしましたねえ、なんて、診察室で「診年会」なんてことにならないよう、ま、ホドホドにしておきましょうや。
らく朝新春独演会 2016年1月21日(木)19:00開演
お申込みはオフィスらく朝(03-6661-8832)、詳細はHPで。
BS日テレ毎月曜日「Dr.らく朝笑いの診察室」放送中。
ラジオNIKKEI第3土曜日「大人のラヂオ」パーソナリティ。
落語家(医学博士)

2000年、46歳にして立川志らく門下に入門、プロの落語家として再出発する。
2004年、立川流家元、立川談志に認められ二つ目昇進。医学博士でもある立場を生かし、健康教育と落語をミックスした「ヘルシートーク」、「健康落語」、「落語&一人芝居」という新ジャンルを開拓。マスコミなどで評判となり全国での公演に飛び回る毎日。また「健康情報を笑いを交えて提供する」というコンセプトで全く新しい講演会を精力的に開催。2015年10月1日付で真打昇進。笑いと健康学会理事。日本ペンクラブ会員。公式HPはこちら。
(写真:増田伸也)