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立川らく朝の「わかっちゃいるけど…」

自分は若いと思うと、本当に若くなる?

妄想にふけるという健康法

 立川らく朝

自分はまだ若いんだ

 でも、自分を若いと感じることは、たとえ勘違いにせよ妄想にせよ、健康には良いことなんですよ。これは英国で発表されたデータですが、エクセター(Exeter)大学医学部の研究チームが、「自分は歳をとっているけど気持ちはまだ若い」という自覚を持つ人とそうでない人で、どのくらい健康状態が異なるかを調査したんですね。

 この調査の対象者は、英国の南西部に在住している65歳以上の29人。人数としては少ないかもしれませんが、それぞれに糖尿病などの生活習慣病の治療状況や生活習慣、それに最近の体調の変化、さらには自分の年齢に関する気持ちなどをこまめにインタビュー調査したというのですから、そう沢山の人を調べるわけにもいかないでしょう。

 さて、どんな結果になったかというと、自分は「まだ若い」と思っている人ほど体調の管理が良好で、精神面でも活動的だったんです。一方、「自分は歳をとっている」と考えている人では、身体活動と体力が低下していて、体調も優れない傾向があることが分かりました(*1)。

 もう1つ、面白いデータがあります。やはり英国のユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドン(the University College London)の研究チームが大規模な調査をしました(*2)。「自分を何歳くらいに感じているか」という質問を、50歳以上の男女、6489人にしたんですね。そして8年間、様々な健康状態を追跡調査して分かったことなのですが、加齢に伴って増えてくる様々な病気や生活習慣病、例えば心臓疾患、糖尿病、脳卒中、関節炎など(がんは除かれています)は、「自分は若い」と感じている人の方が程度は軽かったのだそうです。

 さらに8年後に死亡率も調べてみました。するとどうでしょう、実際の年齢より自分は老けていると感じている人の死亡率は、24.6%だったのですが、年齢より若いと感じている人の死亡率は、なんと14.3%だったんです。ちなみに、ほぼ実年齢と同じだと感じている人の死亡率は18.5%でした。

*1 Warmoth K, et al. ‘Thinking you're old and frail’: a qualitative study of frailty in older adults. Ageing and Society. Aug 2016;36(7):1483-1500.
*2 Rippon I, et al. Feeling Old vs Being Old:Associations Between Self-perceived Age and Mortality. JAMA Intern Med. 2015;175(2):307-309. doi:10.1001/jamainternmed.2014.6580.
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妄想にふけろう

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