酒風呂はいかが
さて、ではどうしてα-EGにそんな保湿効果があるかというと、皮膚は、表面に角層という一種のバリアーの役目をする層があります。ここで乾燥やバイキンなどの感染から皮膚を守っているのですが、この角層の下には、真皮という層があります。ちょっと細かい話になりますが、この真皮層にある線維芽細胞という細胞の数を増やして、その結果、真皮内で保湿効果が高いコラーゲンの生産量を増やすんです。
というわけで、じつはお酒は飲むだけじゃなくて、皮膚に塗っても保湿効果が得られるんです。これは下戸には朗報ですよね。しかも皮膚に塗る場合には、α-EGは先ほどお話した0.00001%の濃度で効果は十分なんだそうです。この特性を利用して、お酒成分の入った化粧品の開発も考えられているとのこと。
近頃では男性化粧品がよく売れていて、中でも人気なのが保湿効果のあるローションや乳液なのだそうです。そのうち、女性がお酒を飲んで、男がお酒を顔に塗る時代が来るのかも。そんなころには男のロマンは「熱燗」じゃなくて、「塗る燗」になってる…ああ、男性諸君、酒は塗るより、飲もうじゃないの。
よく女子会などといって女性ばかりで飲む機会も増えていますが、こんな時はもう日本酒に限りますね。家に帰ったその後は、お風呂に日本酒を入れて、ゆっくり浸かって、翌朝は朝寝して、ついでに朝湯に朝酒、おっとこれじゃ小原庄助さんだ。お肌のために身上潰しては困るけど、今年の冬は、飲むなら日本酒は如何でしょうか。
第39回 2016年3月23日(水)19:00開演
第40回 2016年4月18日(月)19:00開演
お申込みはオフィスらく朝(03-6661-8832)、詳細はHPで。
BS日テレ毎月曜日「Dr.らく朝笑いの診察室」放送中。
ラジオNIKKEI第3土曜日「大人のラヂオ」パーソナリティ。
落語家(医学博士)

2000年、46歳にして立川志らく門下に入門、プロの落語家として再出発する。
2004年、立川流家元、立川談志に認められ二つ目昇進。医学博士でもある立場を生かし、健康教育と落語をミックスした「ヘルシートーク」、「健康落語」、「落語&一人芝居」という新ジャンルを開拓。マスコミなどで評判となり全国での公演に飛び回る毎日。また「健康情報を笑いを交えて提供する」というコンセプトで全く新しい講演会を精力的に開催。2015年10月1日付で真打昇進。笑いと健康学会理事。日本ペンクラブ会員。公式HPはこちら。
(写真:増田伸也)