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石原良純の「日々是好転!ときどきカラダ予報」

「出世」の秘訣と父・慎太郎の教え

第3回 30年ぶりに母校で講演、錦を飾る!?

 石原良純

なんと青春を無駄にしたことか!

 三田の校舎に約束の時間より早く着いた僕は、学園祭のキャンパスに繰り出した。「三田祭」を歩くのも現役以来、30年ぶりのことだ。

昔と変わらぬ「三田祭」の華やかさに、懐かしさを覚えた。あの頃の友たちは、大臣になった人、教授になった人、そして出世レースで戦っている者もいる。
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 秋晴れに恵まれた三田のキャンパスは人でごった返す。女子学生はもちろん、男子学生にイケメンが増えたのは間違いない。模擬店が並ぶメインストリートをはずれた裏通りは、ナンパストリートになっている。イケメン目当てに校舎の壁を背に、二、三人組の女の子が所在なさげに等間隔に並んでいた。

 やっぱり「三田祭」は華やかだ。この景色は今も昔も変わらないのかもしれない。それに比べて現役時代の僕の「三田祭」のイメージといえば、応援指導部の焼き鳥屋で学ラン姿に囲まれて吐くまで酒を飲んでいた。なんと青春を無駄にしたことか。今さら気付いても、遅い。

 経済学部のゼミ活発表フロアにも、金融ゼミ専攻の僕は足を運ぶ。ボードに並ぶグラフとレジメ。30年前、アメリカの高金利政策とマジックで書いた記憶もよみがえる。

 カワイイ女子学生、イケてる男子学生以上に僕が驚いたのは、今の学生は皆さんしっかりしていること。来春の就活を控えた三年生のゼミ委員は、自分の特性を客観的に見つめ、志望する会社を研究する。語学だってしっかりTOEICの点を集めている。それでも三十年前より彼らの就職戦線は格段厳しいようだ。

父・慎太郎の教えは「とにかく、健康第一」

 僕らの頃は、何も考えてなくともそこそこの名のある会社に、皆、もぐり込んでいた。「エクス・キューズ・ミー」と言えずに「エクソシスト」と真顔でのたまわった奴でさえ、商社で教育を受け、世界を飛び回っている。

 そんな僕に彼らに伝えられる出世の秘訣などあるだろうか。

 僕の頭に浮かぶのは、僕が映画界に飛び込むにあたって、石原裕次郎叔父から伝授された2つの言葉。「時間を守れ」。「あいさつをしろ」。僕は三十年の時を経た今も、これを忠実に守っている。

 二つ目は、父、石原慎太郎の教え。

 とにかく、健康第一。体調が悪ければ、病名が分かるまで病院をハシゴしよう。付き合いなんか関係ない、眠たくなったら寝てしまおう。そして何より、周りに気を遣いストレスを溜めぬこと。

 ♫ありの〜、ままの〜、姿みせるのよ

 と、『レット・イット・ゴー』を絶唱する雪の女王エルサは、父・慎太郎の姿でもあるのだ。

 
石原良純(いしはら よしずみ)
俳優・気象予報士
石原良純(いしはら よしずみ) 1962年1月15日生まれ。神奈川県逗子市出身。慶応義塾大学経済学部卒。テレビ、舞台、映画など幅広く活躍。趣味はマラソン。自宅から10キロ先の所属事務所まで走って通うことも。

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