初日は奈良観光、まず目指したのは大和郡山城!
大阪・梅田でレンタカーを借りて阪奈道で奈良を目指す。阪神高速から続く高速道で生駒山地を真っすぐトンネルで突き抜ければ、難なく奈良盆地に入る。
“法隆寺まで10キロ”、“薬師寺まで5キロ”、県道に出ると歴史の教科書でおなじみの名前が案内標識に次々と現れる。でも、僕が目指したのは大和郡山城。寺より城が優先するのが鉄則という僕としては、初めて訪れる大和郡山城ははずせない。
大和郡山城といえば、今まさに『麒麟がくる』(NHK総合)の中で松永久秀と筒井順慶が争った舞台。城が近世へと続く大規模なものに拡大したのは豊臣政権時代のこと。秀吉の弟、豊臣秀長が大和、和泉、紀伊国3カ国100万石の領主として入封した。城郭作りを急いだため、石垣には墓石や石仏が用いられている。
江戸時代中期以降は、柳沢吉保の子、吉里が入封し、明治維新まで柳沢家6代にわたる居城となった。維新後、城は荒れるにまかせていたが、近年になって城門や櫓(やぐら)、そして天守台跡などが綺麗(きれい)に整備されるようになった。
おもしろいのは再建された追手門。門をくぐった二の丸に、旧奈良県立図書館の建物が移築された城址会館がある。市の様々な行事に使用されていて建物の脇には駐車場もある。城内へ続く城門を車で乗り入れられる城は、全国的にも珍しい。
まずは天守台跡を目指す。柳沢吉保公を祭る柳沢神社の脇を抜けると大きな石垣が組まれた天守台跡に出る。ぐるりと一周してから天辺の展望スペースに登る。さすがは大和の国を治めた名城。さほど標高は高くはないが奈良盆地とそれを囲む大和の山々を一望できた。
