日経グッデイ

石原良純の「日々是好転!ときどきカラダ予報」

忘年会を終えたのに、今年忘れていたのは「健康診断」!

第14回…無病息災を感謝し、家内安全、商売繁盛を祈願したハズが…

 石原良純

屋根裏にあるクリスマスツリーを降ろして汗みどろ

 過去、最大級のエルニーニョ現象。確かに、この秋はやたらと暖かい。今日の東京は、十月半ばの小春日和。開け放った窓から吹き込む風が心地良い。

「季節外れの強い陽射しで熱気のたち込める屋根裏へクリスマスツリーを降ろしに登る。二、三度、梯子を登り降りするだけで汗みどろになってしまった」(石原)
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 先月の福岡ロケでは、スタッフが防寒用にとダウンのベンチコートを用意してくれていたのに、なんと最高気温二十八度の夏日。ダウンどころか、半袖半ズボンの陽気だった。

 だが、朝晩の冷え込みが弱いから、冷たい北風に落ち葉が舞わないから、といって油断してはいけない。年の瀬はもうそこまで迫っているのだ。

 昨日の休みには、季節外れの強い陽射しで熱気のたち込める屋根裏へクリスマスツリーを降ろしに登る。二、三度、梯子を登り降りするだけで汗みどろになってしまった。引越しを期に、ホームセンターで衝動買いしてしまった僕の背の高さほどの大型ツリー。少しでも長い期間、人目に触れさせなければ減価償却も妻の怒りも収まらない。

テレビで年賀状の新作発表が恒例に

 そろそろ年賀状の準備もしなければ。ここ数年、なぜか『月曜から夜ふかし』(日本テレビ系)で、マツコ・デラックスさんや村上信五クンに番組内で新作を発表するのが恒例となっている。

 新年に届くはずの年賀状を、旧年中にテレビで発表するというのも不思議な気はするが、これで年賀状を出す人が少しでも増えるのならば良しとしよう。メールも電話もいいが、年に一度くらい想いを筆にしたためるというのも乙なものだ。  

 ところが、この年賀状に託した僕の想いがなかなか人には伝わらないようだ。僕はその年に出会い感動した場面を一枚の写真にして送る。しかし、僕の想い入れのある写真も、年賀状を受け取る側にとっては、“意味不明”としか映らないようだ。

「なんで正月に、橋なの?」 マツコさんからの突っ込み

 ちなみに2015年版は、しまなみ海道の来島海峡大橋でサイクリング自転車の傍に佇むヘルメット姿の僕。六本の橋脚を連ね、真っ直ぐに伸びる高速道路は、本州と四国を結ぶ三本目のルート。自動車道の脇を自転車で渡れるサイクリングロードが整備されているのが、この橋の大きな特徴だ。

 そして、何より橋の下に流れる瀬戸内海。瀬戸内の潮の流れは、岩にぶち当たり、渦を巻く。その光景は海と呼ぶより、大河と呼ぶにふさわしい。大河を自転車でひと跨ぎする感動を、新年を迎えた皆様に伝えたかった。

 「なんで正月に、橋なの?」「なんで、自転車なの?」「なんで、瀬戸内海なの?」

 マツコさんも村上くんもスタジオの皆さんも、疑問符ばかり。それでもこれが僕の年賀状。年の始めの一枚は、僕の好きなことをやり続ける。

 前年の2014年版は、高い評価を得た。冬晴れの青空の下、白銀のゲレンデを僕が軽快に滑り降りる姿を収めた。ウチの奥さんの写真の腕が素晴らしいというワケではない。一本の木を中心に左右対称の画角は、僕の指図。撮影にあたっては、リフトに乗って滑り降りて来たら、このくらいの位置で、このくらいの大きさで連写しろと事細かに説明した。

高い評価を得た2014年版の年賀状(写真左)。テレビ番組でマツコ・デラックスさんと村上信五クンから「なぜ?」を連発された2015年版(写真右)。
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 撮影したのは、正月休みの志賀高原だった。つまり2014年の年賀状は、年明け早々にあっけなく決まったということ。それ以降、よりよい一枚を狙う努力など僕はしない。比較しても仕方ない。年賀状に迷いがあってはいけないのだ。

 2016年版は、夏の九州ロケ先での一枚に決めた。これはなかなかの秀作と僕は自負している。マツコさんや村上クンに見せれば、今年はウンと頷いてくれるに違いない。これを近日中に『夜ふかし』のスタジオに持っていくことになっている。

どこよりも早い忘年会は、恒例の上海ガニと酉の市

 そして昨晩は、早くも我が事務所の忘年会が催された。

 港区の中華料理店『富麗華』で気の早い忘年会を開くのは、何も名物の上海ガニの季節だからではない。なにしろ僕はカニ・アレルギー。皆がカニの爪をしゃぶっている間、ひとりだけ別注の白身魚の蒸し物を食べているのだから。あくまでも酒宴は、浅草・鷲神社の直会。順序は逆ではあるが、おいしいものを食べ、おいしい酒を飲んで酉の市へ繰り出すのが、どこよりも早いウチの事務所の忘年会となっている。

「おいしいものを食べ、おいしい酒を飲んで酉の市へ繰り出すのが、どこよりも早いウチの事務所の忘年会となっている」(石原)
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 今年も萬田久子さん、安藤優子さん、羽鳥慎一さんをはじめ、仕事仲間が総勢八十名集まった。だが、酒宴延び延びになってお参りをする前に酉の日が終わってしまっては意味がない。時計を気にしつつ酔いが廻って、デザートのタピオカに手が延びなくなった頃には、お店の正面に大型観光バスが横付けされる。車内では、『森伊蔵』の一升瓶を廻し飲み。僕がバスガイドを務めながら、鷲神社に向かうのも、毎年恒例となっている。

 拍手の音、お賽銭がぶつかる音、遠くで熊手を買った手締めの音……、境内の賑わいを背に社殿に正座すると、少し酔いが覚めてくる。三十年以上も昔のこと、親父に初めて連れられて来た時には、もっともっと寒い季節だった記憶がある。それでも、この場に座るのが一年の締めくくり。この一年の無病息災を感謝し、続く年の家内安全、商売繁盛を祈願する。

 年の瀬までまだ少しあるか。何か今年、やり残したことは。そこで僕は、健康診断にいっていないことに気がついた。毎年、一月が健康診断の月と決めている。何かと延び延びになって、年末を迎えてしまった。こりゃ2015年は、パスだな。

 2016年は正月休み明け受診をするか。でも、休み明けは飲み過ぎで数値が悪そうだ。

 なんて考えていると、また一年、経つのだろう。

石原良純(いしはら よしずみ)
俳優・気象予報士
石原良純(いしはら よしずみ) 1962年1月15日生まれ。神奈川県逗子市出身。慶応義塾大学経済学部卒。テレビ、舞台、映画など幅広く活躍。趣味はマラソン。自宅から10キロ先の所属事務所まで走って通うことも。
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