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石原良純の「日々是好転!ときどきカラダ予報」

石原良純、忘れていた「夏の最重要課題」

第24回…ジョギング、焼酎、浴衣、ウクレレ――“石原流”夏の過ごし方

 石原良純

今年の夏もよく走り、よく飲んだ

 「夏が終わる」とこの夏の風景を思いうかべてみて、何かやり残したことはないかと思いを巡らせる。

 僕は、この夏もしっかり日焼けした。美白ブームなんか関係ない。皮膚ガンなんて恐くない。日焼け止めクリーム塗ってまだらな顔して表へ出るなんてありえない。こんがり綺麗に焼けたのは、暑い最中も次のシーズンを見据えてジョギングに勤しんだおかげだ。僕の日焼けは“駒沢焼け”。

 僕のホームグラウンド駒沢公園のジョギングコースは、一周2キロとちょっと。5周でクォーター・マラソン。10周でハーフ・マラソン。20周すればフル・マラソン完走と同じに設定されている。

 5周を60分が僕の通常ペース。真夏は65、6分かかることもある。レース前には52、3分ペースまで上げていかねばならない。大抵の気象予報士は数字好き。気象予報士はランナーに向いている。頭の中でグチャグチャと数字をたし算、ひき算しながら走れば、その間は息の辛さも足の痛みも忘れられる。

 夏の酒はラム。でも度数がきついから、僕は黒糖焼酎。どちらも同じサトウキビから造った蒸留酒だ。黒糖焼酎は近年、その名前が災いしている。最近の糖質ダイエットブームで、とにかく糖と名の付くものは避けられる。“黒糖焼酎は糖質ゼロ”と一升瓶に大きく書いた姿が痛々しい。そう、黒糖焼酎は糖質ゼロ。糖質が気になる人も、気にならない僕も、黒糖焼酎を飲むべきなのだ。この夏は、時には黒糖焼酎に葡萄を浮かべ、時には桃を浮かべて食後酒にして一升瓶が三本空いた。

 もちろん、夏の夜は浴衣姿。ウクレレ持って暑さを跳ね退ける。

 あれま、2016年の夏の景色もいつもと変わらぬことばかり。台風は沢山やって来たけれど、僕にとっては大概、平和な夏だったということだ。

夏が終わるまでに、一度はやっておかねばならぬこと

 ただ一つの心残りといえば、この夏は庭のビニールプールが出動できなかったこと。昨夏は、又吉直樹氏の『火花』ブーム。僕も芥川賞の夏とばかりに、ビニールプールに漬かりながら、芥川賞作品を乱読した。が、この夏の東京は猛暑にも拘わらず天候不順。晴れ間が続くことがなく、ビニールプールの水が温まりそうもない。結果、屋根裏から降ろしてはみたもののプールを膨らませることはなかった。

 しかし、僕は夏の最後に、夏の最重要課題を忘れていたことに気がついた。夏が終わるまでに、一度はやっておかねばならぬのは、頭のてっぺんから足の先まで海に漬ること。プールの水や、川や湖で泳いでも意味はない。舐めれば塩っぱい海水に漬ってこそ意味がある。海にブクブクと潜れば、目や唇に塩が染みる。日焼けした肌や髪の毛穴がチクチクと刺激を受ける。陸上の暮らしで消費され、何かしら体に不足していた物質が、海水から体の中へと補充されていく。やっぱり海は生命の源。太古の地球の姿を思い浮かべたりもする。

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石原さんが今年の夏に訪れた渡島半島。左の写真が北海道最南端の白神岬。右は追分ソーランライン(上ノ国町)。空気はカラッと、海はどこまでも青かった

 ある年の冬、映画のロケで青森県深浦町を訪れた時のこと。鉛色の海の白い波頭が荒磯に砕け散る。砕けた波のしぶきは吹雪と混ざって、海辺の街を白く煙らせていた。

 そんな海がこっちにおいでと手招きして、僕を引き寄せる。落っこちたら死んでしまう。僕は、その年の夏に一度も海で泳いでいないことに気がついた。冬の海に身投げしないように、人は夏が終わらぬうちに海に漬かっておかねばならない。今年は夏の終わりのロケで海に飛び込んで、ギリギリセーフ。

 あ~あっ、夏は終わってしまった。

石原良純(いしはら よしずみ)
俳優・気象予報士
石原良純(いしはら よしずみ) 1962年1月15日生まれ。神奈川県逗子市出身。慶応義塾大学経済学部卒。テレビ、舞台、映画など幅広く活躍。趣味はマラソン。自宅から10キロ先の所属事務所まで走って通うことも。

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