日経グッデイ

石原良純の「日々是好転!ときどきカラダ予報」

石原良純、夏バテで弱る。「これって、年のせい?」

第12回 月に100km走り、体幹トレもベジファーストもやってるのに…。

 石原良純

テレビ界きっての多趣味人で、博識の石原良純さん。50代で人生により磨きをかける日々の中で感じている、カラダのこと、天気のこと、そしてニッポンのこと。何事も前向きに生きれば、日々是好転! 月に100km走り、体幹トレもベジファーストもやってるという石原良純さん。体のことには人一倍、気を遣っていたはずなのに…。

薄ら寒さを感じながら1日過ごしたのがいけなかった…

 ウェーン、喉が痛いよ。声が出ないよ。

 僕は季節の変わり目に、風邪を引いてしまった。

季節の変わり目に引いた風邪が、なかなか回復してこない。思えば、今年の夏は、爆発的に暑くなった夏の初めにも、“体調不順”に見舞われた。
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 宇都宮ロケでのこと。天候不順の九月、久しぶりの晴天に恵まれたのはラッキーだが、晩夏の陽の光は真夏のそれと何ら変わりない。日向に出れば陽の光はたちどころに、肌を焦がし、シャツに汗を滲ませる。

 ロケ現場の控え室は、築五十年の古いビル。全館空調の館内では、一室だけクーラーを切ってもらうわけにもいかない。せめて肌着を脱いで乾かして、薄ら寒さを感じながら1日過ごしたのがいけなかった。

新陳代謝を活性化させることが「風邪菌撲滅」の近道!?

 風邪を引いてしまったとなれば、やることは決まっている。早寝。

 家に帰った僕は、飯を掻き込み子供よりも先に風呂に入って寝床に着く。そんな時は、いつもならば食べ方がどうの、洋服の脱ぎ方がどうのと口うるさい妻も、僕のことを完全に無視しておいてくれる。

 八時就寝。目を閉じても、なかなか寝付けない。そりゃ、そうだ。酒を飲んでいないのだから。しかし、この酒を飲まないというのが僕にとっては重要なポイントなのだ。1日の疲れを癒すディナータイムに大好きなお酒をあきらめるのだ。きっと神様だってそんな僕の健康回復を手助けしてくれるに違いない。

薄っすらと汗が出る。ここが我慢のしどころ。

 ムシムシと暑い寝室。タオルケットを掛けると薄っすらと汗が出る。ここが我慢のしどころ。熱があってもなくても、汗を掻くことで体の熱を放出する。新陳代謝を活性化させることが、風邪菌撲滅の近道と僕は信じている。汗を掻き、パジャマを替える。汗を掻き、パジャマを替える。地道にこれをくり返せば、朝にはきっと元気な体が蘇るはずだ。

 翌朝は七時に目が覚めた。日曜日だから子供を起こす必要もない。まだ、ゆっくり眠っていられる時間だが、どうにも目が冴える。そりゃそうだ、睡眠時間はザッと十一時間。ウチの親父ではあるまいし、大人はそうそう長く寝ていられるものではない。

 僕は、ガバッと布団から起き上がる。仕事に出かけるまで二時間半。走って、風呂に入って、朝食食べて、ちょうどいい時間ではないか。ちゃっちゃと顔を洗った僕は、一目散に家から駆け出した。

僕の身体は絶好調だとばかり思っていた

 今年の夏は、爆発的に暑くなった夏の初めにも、体調不順に見舞われた。

 三月の『横浜マラソン』で四時間切りして、その後もあきることなく僕は走り続けていた。よく走り、よく食べ、よく飲む。サッと眠りに落ちて、パチッと目が開く。暑さなんか関係ない。僕の身体は絶好調だとばかり思っていた。

「一日三回、僕が欠かさないのが体幹トレーニングの基本中の基本。両肩幅に立って、前へならえ。片足の膝を折り曲げてヘソの高さで10秒キープ」(石原)
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 ところが、ある朝のこと。いつものように目覚まし時計が鳴る前にパチッと起きた僕は、枕元の目覚ましに手を伸ばし、スイッチをオフにする。ここまではいつもと変わらぬ朝の景色だが、その後が良くない。体を起こしてみたものの、どうにも体が重い。頭が痛いわけでも、お腹が痛いわけでも、吐き気がするわけでもないけれど、どうにも調子が悪い。

 そこで僕は気がついた。これって、もしかして熱中症。なんで僕が、夏風邪に熱中症。こんなに体に気をつけているのに。

 マラソン大会前なら月に200キロ。オフシーズンの真夏でも、時間を選んで月100キロ以上は走っている。四月からサーキット・トレーニングを取り入れて筋トレだってやっている。早寝早起き、夜半過ぎまで起きていることは少ない。お酒だって十年来、週に一回の禁酒日は守っているし、ハードリカーに手が伸びることもない。

僕の好みは、一に日本酒、二に果物。絶対むかない糖質カット。

 食事だってそれなりに気をつけている。シメのラーメンは三十年も遠の昔にあきらめた。なにしろ僕がラーメンを食べるのは、テレビ局の食堂が一番多い。だから僕は決してラーメン通ではない。

 “ベジファースト”だって実践している。食べるのは野菜から、次に肉や魚のタンパク質。米やパンやら炭水化物はなるべく最後にと心がけている。

 ただ、僕に絶対むかないのが、糖質カット。「結果にコミットするならば、糖質ゼロ」なんて言葉も聞こえてくるが、これは僕には無理。なにしろ僕が好きなのは、一に日本酒、二に果物なのだから。

こんなに、こんなに、体に気をつけている僕なのに

 最近は、以前からやっているストレッチに加え、多種多様な種目を実践している。

 人間の体を維持するのは、タンパク質なのだそうだ。体を動かすにも、頭を働かせるにもタンパク質が欠かせない。不足すれば、寝たきりにもなってしまうし、ボケてしまうともいう。そこで体内のタンパク質量を増やすにはどうすればよいか。食生活の改善はもちろんだが、もう一つ重要なのが筋肉量を増やすこと。

 とはいえ、いきなりバーベルを持ち上げる必要はない。普段、使っていない、眠っている筋肉を呼び起こしてやればいいのだ。

 ヨガと太極拳、更に現代風にアレンジしたのが、体幹トレーニングということではないかと、『モーニングバード!』(テレビ朝日・ABC系列)の取材(関連記事:『春から仲間入り!「サーキット・トレーニング」と「ベランダ菜園」』 )で様々な体験を重ねた僕は気がついた。

 朝、昼、晩。一日三回、僕が欠かさないのが体幹トレーニングの基本中の基本。両肩幅に立って、前へならえ。片足の膝を折り曲げてヘソの高さで10秒キープ。ヨガも太極拳もこの基本動作とも通じると僕は感じる。

 こんなに、こんなに、体に気をつけている僕なのに。夏風邪がまだ抜けず、のどアメをなめながら原稿を書いている。

 えっ、これって年のせいなの。

石原良純(いしはら よしずみ)
俳優・気象予報士
石原良純(いしはら よしずみ) 1962年1月15日生まれ。神奈川県逗子市出身。慶応義塾大学経済学部卒。テレビ、舞台、映画など幅広く活躍。趣味はマラソン。自宅から10キロ先の所属事務所まで走って通うことも。