テレビ界きっての多趣味人で、博識の石原良純さん。50代で人生により磨きをかける日々の中で感じている、カラダのこと、天気のこと、そしてニッポンのこと。何事も前向きに生きれば、日々是好転! 電動式カッターで生垣の手入れをしていたら、まさかの全治2カ月の大けがに見舞われてしまいました。「あ~あっ、夏が終わった」と嘆く、石原さんです。
南から太平洋高気圧。西からチベット高気圧。2重に高気圧に覆われた日本列島は、丁度、布団を2枚重ねでかぶされたように猛暑に見舞われる。
テレビでそんなお天気解説を見た人も多いだろうが、僕が気象予報士に合格した20数年前には、こんな解説を聞いた覚えはない。科学技術の進歩で高気圧のメカニズムが明らかになったのか、それとも地球温暖化の影響で新たな現象が生じるようになったのか分からないが、この2枚重ね高気圧論を耳にするのは、この2、3年のことだ。
南北に長い日本列島と言われるが、確かに東日本と西日本を比べると、西日本はかなり南に位置している。緯度で比べてみると、大阪は房総半島の先端、館山あたり。福岡は伊豆七島の八丈島のちょい北あたりとなる。だから西日本が東日本より暑いのはあたり前のこと。その上、西からチベット高気圧が張り出してくるのだから連日、西日本を中心に猛暑日が記録されるのにもうなずける。
8月の第1週、西日本各地は早くも35度を超える猛暑となった。一方、東京の最高気温は31、32度程度。遅い梅雨明けに夏を待ちわびていた人にとっては、ようやく夏の到来を実感できるうれしい暑さというところだった。ところが、翌週には東京でも猛暑日を記録するようになった。
コロナ自粛生活で時間に余裕ができ、すっかりコロナ平癒祈願ジョギングが板についていた僕は暑さの中でも神社を目指して街へ走り出ていた。
それでも2020年の僕はバカではない。一度走り出したら、最初から最後まで走り切ろうなどというこだわりはない。ちょっとでも体に異変を感じたらスピードダウン。歩いて給水ポイントを探す。自販機で買ったら、ペットボトルを片手に1キロ2キロ歩いてみる。調子が戻ったら再び走り出せばいい。
失敗だったのはコンビニに入ったこと。好みの梅果汁飲料は手に入ったが、消費税をとられておつりに一円玉がジャラジャラと返って来た。以来、給水は自販機でと僕は決めている。

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