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石原良純の「日々是好転!ときどきカラダ予報」

石原良純 ほんの小さな真夏の発見

第61回 カナダ、東京、沖縄…「時差ボケ」に悩まされ続けた今年の夏

 石原良純

ナイアガラ周辺はひと昔前の熱海のようだった

 というわけで、東京から11時間のフライト直後に空港からトロント市街へは向かわず、車で2時間かけてナイアガラの滝を見に行くことにした。

 ナイアガラへは、トロントからの日帰り旅行が定番なのだそうだ。でも、滝つぼを巡る遊覧船はいつも大混雑している。待たずに乗るなら朝8時半の始発便を目指すのがベストなのだそうだ。どうせ時差ボケで朝はゆっくり寝ていられないのならばと、初日からいきなりのナイアガラ観光という強行スケジュールとなった。

 ナイアガラの滝の景色は圧巻だ。カナダとアメリカの国境にまたがる滝は轟音(ごうおん)を響かせ、巨大な水飛沫(みずしぶき)を上げる。絶え間なく立ち昇る白い水飛沫を滝雲と呼ぶのだそうだ。

 カナダ、アメリカに暮らして来た先住民は、その息を飲む景色に畏敬の念を抱き、ナイアガラを聖地として崇(あが)めてきたという。しかし今や、そこは一大観光地と化していた。

 不ぞろいに立ち並ぶ大きなホテル。いたる所に派手な看板やネオンサインがけばけばしく設置されている。その景色は、ひと昔前の熱海といったところか。

 そこで僕は、点滅する大きな電光掲示板の「CASINO」の文字に気が付いた。カジノがあるではないか。ちっとも知らなかった。時差ボケ解消には、あえて夜遅くまで起きていることも有効だ。妻と子供がベッドに入ったのを確認した僕は、カナダ初日からそそくさとカジノへ向かった。

朝早く、湖面をカヤックで漕ぎ出す石原さん。

 トロントへ戻り、市内観光を1日で終えた僕は、ポール一家ともどもリムジンを借り切って北へ3時間、アルゴンキン州立公園へキャンプに向かった。

 アルゴンキン州立公園は、宮崎県と同じほどの広さ。公園内には2400以上の湖がある。カヤックで湖を渡り、カヤックを担いで森を抜け、次の湖に出るとまたカヤックに乗り込み進む。食料もテントも持参して公園内を何日も巡り歩くのがカナダ人の夏の楽しみなのだそうだ。

 僕にそんな芸当ができようはずもない。僕らは国道沿いの船着場から、ボートが迎えに来てくれるロッジに宿泊した。

 それでも起床は朝5時半。日の出を湖面から眺めるだの、朝食前に対岸の小高い丘に登るだのと連日、朝も早からカヤックを漕(こ)ぎ出していた。

 カジノ、遊覧船、カヤックにトレッキング。やっと時差ボケが解消されたと思ったところで帰国の日を迎えることになった。

 1週間の強行スケジュールで体が休まったのか、心が休まったのか。とにかくテレビ番組のロケとは違い、制作部のADさんのいない旅行が大変なのは間違いない。

時差ボケがもたらしてくれた小さな発見

 帰路もまた11時間のフライトで帰国。東京とトロントの時差は13時間だから、西から東へと旅しようが、東から西へと旅しようが時差のキツさに違いはない。東京に着いたらまた時差ボケ。

時差ボケの朝に見つけた「アパートよしずみ」。

 翌日から仕事は再開したものの、やっぱり朝は早くから目が覚めてしまう。収録時間の昼頃はもの凄く眠たくて、夜は9時も過ぎれば目が閉じてしまう。そして翌朝はまた早く目が覚める。

 地方ロケに出ても時差ボケは一向に改善しない。沖縄での集合時間は午前11時なのに朝6時には目が覚めた。

 どこかぼんやり重たい頭で朝の那覇の街へぶらりと歩いて出た。すると、おもしろいものが見つかった。

 壁に「アパートよしずみ」の文字。時差ボケがもたらした、ほんの小さな真夏の発見。

 あ~あっ、夏は終わってしまうな。

石原良純(いしはら よしずみ)
俳優・気象予報士
石原良純さん 1962年1月15日生まれ。神奈川県逗子市出身。慶応義塾大学経済学部卒。テレビ、舞台、映画など幅広く活躍。趣味はマラソン。自宅から10キロ先の所属事務所まで走って通うことも。

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