テレビ界きっての多趣味人で、博識の石原良純さん。50代で人生により磨きをかける日々の中で感じている、カラダのこと、天気のこと、そしてニッポンのこと。何事も前向きに生きれば、日々是好転! 「暑い季節は、暑い所で暑さを楽しむ」をモットーにしていた石原さんですが、今年の夏休みは、奥様の強い意向で北海道旅行になりました。“名ツアーコンダクター”石原さんが組んだ「函館・渡島半島の旅」とはいかなるものだったのでしょうか。
「暑い季節は、暑い所で暑さを楽しむ」のが良純流だけど…
暑い季節には、暑い所で暑さを楽しむ。寒い季節には、寒い所で寒さを楽しむ。自然に逆らわずに、休みを楽しむのが僕の流儀。
今年の正月休みは、志賀高原でスキーを楽しんだ。となれば、夏休みは、沖縄かそれとも伊豆七島か。どうせなら、海は離島がいい。夕暮れ時、どっぷり日焼けした肌に潮風がしみて、水平線に沈みゆく夕陽にビールで乾杯する。
今日一日、満足できるだけ遊んだか、明日も頑張って遊ぶぞ。そんな誓いを心の中であらたにする。これぞ僕が思い描くビバ・サマーの夏景色。
「もう、暑い所はいいから」妻のそんな一言で、僕の夏休みは180°方向転換することになった。昨年の夏休みは猛暑のなか肥前・名護屋城、唐津城、福岡城、熊本城と北部九州城巡り。それを根にもっているに違いない。ここは大人しく、妻の言葉を受け入れる他ない。
自分で言うのもなんだが、趣味が地理の僕は、名ツアーコンダクター。地図と時刻表を頭の中で組み合わせ、なるほど納得の旅行プランを捻出する。涼しくて、グルメがあって、温泉があって、やっぱり海は眺めたい。そして城もくっつけてしまおう。『三泊四日・函館・渡島半島の旅』が完成した。
言うまでもなく、北海道は海の幸、陸の幸の宝庫だ。北の大地には千島火山帯、那須火山帯が縦横に走り、無数の温泉が点在する。そして、函館の『五稜郭』は、日本初の西洋式城郭。さらに、松前には幕末期、ロシア船にそなえて沿岸防衛のために幕府が最後に築城を認めた『松前城』がある。ましてや僕は、『青函圏周遊博』のPR大使を務めている。家族を現地に連れて行くのは職責というものだ。
