テレビ界きっての多趣味人で、博識の石原良純さん。50代で人生により磨きをかける日々の中で感じている、カラダのこと、天気のこと、そしてニッポンのこと。前向きに生きれば、日々是好転! 「今年は冷夏」との予報は大ハズレ。例年にない酷暑となったが、「それをより楽しむ方法を考えるのが賢い人間の生き方だ」と石原さん。そこで新たな夏の過ごし方として加わったのが、ブールでブンガク…。灼熱の都会の中にオアシスが!?
“今年は冷夏”という予報は大ハズれ
「いつになったら、涼しくなりますか?」
そんな時、僕は「10月には、涼しくなるよ」と答える。
相手は、“エッ”とした顔をするが、残念ながら現在の予報技術では、長期予報の精度は、まだまだアテにならない。
東太平洋、ペルー沖に現れたエルニーニョ現象。“今年は冷夏”という予報は大ハズれ。東京は猛暑日連続八日の“記録的猛暑”の夏となった。
暑さのピークは今週末。暑さのピークは来週いっぱい。暑さのピークはお盆まで。猛暑の予想は、日々、更新されていった。
気象庁の三カ月予報を見ると、8月は平年と同様に晴れの日が多い。9月は、周期的に天気は変化する。10月は、平年に比べ晴れの日が多い。とだけ記されている。気温は、平年並または高い確率がともに40%、と言われても……。
「暑さ、これまた楽し」と前向きに
天高く涼風が吹き抜ける秋空は当分、期待できそうにない。ここはひとつ、暑い夏がまだまだ続く、と覚悟を決めようではないか。
そもそも夏は暑いと決まっている。暑くない夏なんて、夏ではない。
冷たい夏で思い出すのは、1993年の夏。毎週末、熱帯低気圧がやってきて、皇居のお堀の水を溢れさせ、キャンプ場の中洲に取り残されたキャンパーを押し流した。お米が獲れず、翌年にはタイ米の輸入の騒ぎがあったことを覚えている人も多いはずだ。
ならば、夏の暑さをより楽しむ方法を考えるのが賢い人間の生き方。「暑さ、これまた楽し」と前向きに思えれば、暑い夏を健康に過ごせるというものだ。
僕が編み出した夏の三種の神器は、ウクレレ、着物、蒸留酒。
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