テレビ界きっての多趣味人で、博識の石原良純さん。50代で人生により磨きをかける日々の中で感じている、カラダのこと、天気のこと、そしてニッポンのこと。前向きに生きれば、日々是好転! 松山英樹選手が活躍した『全米オープンゴルフ』の生中継のため、2年ぶりに土曜日に休みがとれた石原さん。松山選手を応援しつつ、鹿児島の大隅半島へ旅に出ました。なぜ大隅半島だったのでしょうか。そこには石原さんらしい理由がありました。
松山が先か、それとも錦織が先か
土曜日が休みになった。2年ぶりのことだ。
テレビ朝日の『週刊ニュースリーダー』は、土曜早朝の情報番組。一週間の出来事を、ランキング形式で発表する。高視聴率のおかげもあって、昨年末は31日の大晦日まで、年始は暦どおり7日から。朝6時から8時までの生放送だった。この週末は、松山英樹選手の活躍が期待される『全米オープンゴルフ』の生中継があるということで、久々の休みとなったわけだ。
年がら年中、休む暇なく番組造りに追われた制作スタッフにとっては、盆暮れが一緒に来たようなもの。ここぞとばかりに海外旅行に出かけた人もいるようだ。
でも、土曜日の朝は4時起きと生活のリズムがすっかり出来上がっていた僕にとっては、番組が休止となると一週間の締めくくりが、少しもの足りなく思える。いやいや、日本人初のメジャー制覇も夢ではないのだから、ここはしっかり松山君を応援しよう。
ゴルフファンであり、テニスファンでもある僕にとって一番の関心事は、松山が先にメジャーを制すか、それとも錦織圭が先にメジャーを制するかだ。
昨年11月、アジアのメジャートーナメントとも呼ばれる『HSBCチャンピオンズ』を制した松山。2014年、全米オープンで準優勝を飾り、年末の『ATPワールドツアー・ファイナルズ』出場の常連にもなっている錦織。ほんの数年前までは、到底、日本人には手が届かないと思われたメジャー王座が、松山と錦織の登場で夢ではなくなった。
阿呆ほど遠くへ飛ばすドライバー。阿呆ほど速いファーストサーブ。そんな外国勢と互角に渡り合う日本人選手の活躍を見過ごすわけにはいかない。僕もゴルファー、テニスプレーヤーの端くれなのだから。
過去には僕も、『サントリー・オープン』のプロアマ戦で、264ヤードのドライバーショットを放ち、見事にドラコン賞に輝いたこともある。我が家に届いた264缶のモルツ・ビールで妻を唸らせた。
ワールド・シニア・ツアーのエキシビジョン・マッチで、僕は、神和住純さんとペアを組んで、有明コロシアムのセンター・コートでマッケンローと対戦したこともある。マッケンローのフラット・サーブは、僅かにフォルト。微動だにできない僕の横を突っ切って、コート・エンドのマットにぶつかりドスンとにぶい音を立てた。「オーッ」と1万人の観衆のどよめきは、今もはっきり覚えている。
まっ、総武カントリーや有明コロシアムが、僕のスポーツ史のピークといったところか。この週末は、メジャーの一流プレーヤーのプレー姿を見て復活のきっかけを掴むとしよう。でも、せっかくの休みだし、なんかもったいないなぁ……というわけで、僕は松山選手がフロリダで熱き戦いを繰り広げている最中、大隅半島へ旅に出ることにした。
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