テレビ界きっての多趣味人で、博識の石原良純さん。50代で人生により磨きをかける日々の中で感じている、カラダのこと、天気のこと、そしてニッポンのこと。何事も前向きに生きれば、日々是好転! 公園のジョギングコースの混雑を避けて、近隣の神社、仏閣を目指して走る“新型コロナウイルス平癒ジョギング”を始めた石原さん。一方、テレビ番組のリモート出演では自宅での簡易スタジオ作りに孤軍奮闘しました。
政府の専門家会議が提言した、人との接触を8割減らすための10のポイント。僕が注目したのは、『ジョギングは少人数で、公園はすいた時間、場所を選ぶ』という項目。
外出自粛要請が出た後の週末、やっぱり走りたくなって公園のジョギングコースに出かけて驚いた。なんと人出の多いことか。観光地や繁華街に出かけられないのならば、せめて近くの公園へ。そんな思いは誰も同じだ。しかし、これではせっかくの自粛も自粛にならない。
そこで僕が思い至ったのが、“新型コロナウイルス平癒祈願ジョギング”。
近隣区内の神社、仏閣をインターネットで調べ、そこを目指して街へ駆け出す。人出の多い公園や商店街を避け、人通りの少ない住宅街を駆け抜ければ人との接触を最低限に抑えられるというわけだ。
運動不足解消と同時に、神前、仏前で手を合わせ新型コロナウイルスの平癒を祈願する。ちょっと不謹慎と思われるかもしれないが、この非常時には神様も仏様も笑って許してくださるのではないかと、僕は真面目に解釈している。
初回の目黒不動尊までは、グーグルマップ上では我が家から4.2キロ、程よい距離だ。参道のうなぎ屋さんからは美味しい煙が立ち上っていたが、さすがにうなぎを片手に走れないので諦めた。
多摩川河畔の浅間神社からは、御神体の富士山が前日の低気圧の影響で真っ白い雪の衣をまとって丹沢の山並みの向こうに現れた。
記録的な暖冬の冬だったが、春になるにつれ季節の歩みは遅いようだ。陽射しは暖かいが、空気はピリッとしている。この澄んだ空気のおかげで、くっきりと富士山を眺められたわけだ。

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