テレビ界きっての多趣味人で、博識の石原良純さん。50代で人生により磨きをかける日々の中で感じている、カラダのこと、天気のこと、そしてニッポンのこと。何事も前向きに生きれば、日々是好転! 今年の春は例年より早く桜が開花しました。春先の今の時期は、石原さんにとって「トレイルラン」の季節。ロケ先の伊豆・城ヶ崎でさっそく暴走しました。そんな石原さんが、トレイルランの魅力を語ります。

咲いた、咲いた、桜が咲いた。
3月15日、平年より7日早く高知で開花が発表になったのを皮切りに、東京でも17日に開花となった。厳しい冬の寒さが一気に解け、東京も平年より9日早い春の訪れとなったのだ。
春風に誘われて街へ出かけるとなれば、おのずと身支度も春めいてくる。昨年末、大阪空港のショップで見つけたセーターは、そんな日にもってこい。クリスマス・セールの30%オフにつられて衝動買いした甲斐があるというものだ。
そんな浮かれポンチな僕の姿を見て妻は一言。「なんか、縞ホッケみたい」。
北海道で獲れるのは、真ホッケ。さらに北の海、オホーツクやアリューシャンで獲れるのが、縞ホッケ。魚体も真ホッケより大きく、水温の低い深海に棲んでいるので、脂のりが違う。肉質、脂のり、大きさ、厚みを誇る、縞ホッケは北の海のグルメなのだ。
ウム、やっぱり誉められている気はしない。
今こそトレイルランのベストシーズン
僕の春のお勧めは、トレイルラン。旅先にジョギング・シューズとウェアを持って行くのは、僕の常套手段だが、街内を走るのではなく野山を駆け巡るのがトレイルラン。寒さで縮こまってしまっていた体が、ようやく動き出す季節。そして、蛇が冬眠から目覚めニョロロと現れる前のこの時期が、僕にとってはトレイルランの季節なのだ。
先日は天気にも恵まれ、ロケが早く終わった伊豆・城ヶ崎を暴走することができた。城ヶ崎海岸といえば、大室山が約4000年前に噴火して溶岩が海に流れ出し、太平洋の荒波に浸食され創り出された奇景。断崖に架かる吊り橋は二時間ドラマでおなじみの、犯人が犯行を自白する定番スポットとなっている。
吊り橋の駐車場でウェアに着替えて出発。蓮着寺の裏手から“城ヶ崎海岸自然研究路”に突入した。凹凸、高低を繰り返しながら海岸線に沿って延びる小径は、景色を楽しみながらゆっくり歩けば約3時間のハイキングコース。
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