こんなことならば春風も花見も惜しくない
こんな時こそ役に立つのが、我が“アカデミヨシズミ”のコーナー。朝の情報番組『モーニングバード!』(テレビ朝日・ABC系列)で僕が担当する月曜日レギュラー・コーナーでは、毎週毎週、最先端の医療現場を取材して廻っている。花粉症対策の最新治療法も必ず見つかるはずだ。僕は何度も花粉症を取り上げるようにディレクターにお願いしてきた。
ところが、番組が迎えた三回目の春になっても、花粉症は取り上げてもらえない。理由は至って明快だ。花粉症の患者は人口の約三割ほどらしい。七割方の人は花粉症に興味がない。なるほど、僕も自分が花粉症になるまでみじんも興味がなかった。つまりは視聴率が期待できないというから花粉症は後廻し。何年か経って花粉症の人間が半分を超えたら、企画が通るらしい。花粉症も厳しいけれど、テレビの世界も厳しいということだ。
特効薬が期待できないとなれば、地道にマスクとゴーグル。横浜マラソンが終わったらジョギングも控え、花見ゴルフはあきらめるしかないようだ。もちろん、酒もよくない。花粉を吸った日に酒を飲めば確実に症状は倍、悪化する。くしゃみ、鼻水、目のかゆみ、顔のむくみ、喉の腫れ。夜中に一度、目が覚めたら寝れやしない。
こんなことならば春風も花見も惜しくない。一足飛びに梅雨入りしてくれないものかと本気で思ってしまう。
あっ、こんなこと言っていると、また天罰が下る。マスクしてゴーグルして、僕も楽しみに桜を待ちます。
俳優・気象予報士
