テレビ界きっての多趣味人で、博識の石原良純さん。50代で人生により磨きをかける日々の中で感じている、カラダのこと、天気のこと、そしてニッポンのこと。何事も前向きに生きれば、日々是好転! 2月18日の『熊本城マラソン』にエントリーしていた石原さん。そこに向けてカラダ作りも順調に進めていたのに、直前で無念のエントリー取り下げ。いったい何があったのでしょうか。
連続マラソン完走記録が8年目で途切れる!
残念、無念。2月18日の『熊本城マラソン』は、エントリーを取り下げることになってしまった。そして、2010-2011シーズンから続いていた、連続マラソン完走の記録も8年目で途切れてしまった。

なにしろ、マラソンを完走する体ができあがっていなかった。昨年2月の『姫路城マラソン』をギックリ腰を無理して参加したのがいけなかった。当日は無事完走はできたものの、腰をかばったフォームのせいなのだろう、右足に痛みがずっと残った。
日常の暮らしには問題ないのだが、いざ走ってみると右足のふくらはぎが気になる。走り出すと右足で地面を蹴っても、思うように体が前へ出ていかない。左右の足のバランスが悪いせいか、スピードも上がらない。と思っているうちに、右足のふくらはぎが鈍く痛みだす。額に汗が浮かんできて、ここからがランナーズ・ハイの境地、“心地良い覚醒感”を味わう前に、足を止めなければならない。
お日様が輝いて、心地良い風が吹いて、街は絶好のジョギング日和。でも、走り出したら、足が痛くなる。走りたくても、走れない。なんとも、憂鬱な一年を過ごすハメになった。だから、秋の大会はパス。熊本と同じ城下町、『金沢マラソン』か『おかやまマラソン』あたりを疾走してやろうと思っていたのに。
冬の大会もあきらめかけていた時、年末の忙しさが、僕の右足に幸いした。それまで、痛みが治まったと思って走り出すと、痛みがぶり返す。また治まったと思って、走って、またぶり返す。そんな繰り返しをしていたが、すっぱり走らなかったのが足に良かったようだ。
約一カ月のブランクの後、正月休みに近くの公園へ駆け出してみると、走っても足がガタつかない。地面を蹴ればちゃんと体が前に出る。復調の兆しあり。僕は2月の熊本城に照準を定めた。
酒を押さえて、体重を落としていく
マラソン前、8週間×50kmが我がマラソンの師、上岡龍太郎さんの教え。だが、今回はもう準備期間が足りない。ならば、走り足りない分は、体重を落とすほかない。素人ランナーは体重1キロ減につき、タイムが5分速くなると言われている。
まずは、自分の体重を確かめるところから始まる。
この10カ月間、ろくに走れないから恐くて体重計に乗れなかった。意を決してジョギング終わりに風呂に入って、水も飲まずに体重計に乗る。少しでも軽くみせるためにセコイと思われても、僕はちっとも恥ずかしくない。風呂上がりのスッキリした時が、自分の標準体重と決めているから。
79.0キロ。ウム、80の大台には達していないが、これはまずい。なるほど鏡に映る顔は、アゴの周りが少し緩んで見える。ベルトの穴も増えたかも。お腹をつまめば余り肉がムニュムニュ動く。
僕のベスト体重は72キロ。と言いたいが、この十数年来、そんな数字は見たことがない。それでも、マラソン前には74キロ台に体重は落としている。
体重を落とすには、食べなければいいに決まっている。僕の場合は酒を飲むと、食事を沢山食べるから、酒を飲まなければいい。
僕のスケジュール表には、酒を飲まなかった日には★マークが記入される。マラソン直前の週は禁酒。ズラリと★マークが並ぶ。2週間前は、★マークが3つ。3週間前と4週間前は、★マークが2つ。4週間の星を足せば、月の半分は酒を飲まない勘定だ。
