テレビ界きっての多趣味人で、博識の石原良純さん。50代で人生により磨きをかける日々の中で感じている、カラダのこと、天気のこと、そしてニッポンのこと。何事も前向きに生きれば、日々是好転! 元旦の新春スペシャル番組の撮影のために伊勢神宮を訪れた石原さん。実は、35年間、毎年欠かさずお参りしている“お伊勢さんの大ファン”です。石原さんにとって、年に一度のお伊勢参りは、心の安定に欠かせないとても重要な行事なのです。
ヘリコプターは、東京上空500メートル。東の空を狙うテレビカメラが、水平線から顔を覗かせたご来光をとらえた。
ワーッという歓声と拍手が生放送中のスタジオに湧き上がる。僕は今年の“初日の出”を、六本木のテレビ朝日から眺めることとなった。
司会の羽鳥慎一さんが、どこよりも早い“初日の出”だから、御自由に写真をお撮りください、とおなじみの『モーニングショー』のコメンテーターの面々を促す。なるほど、だから、この日に限って携帯電話をスタジオにお持ちください、と案内があったワケだ。女性陣は、皆さん振り袖姿。朝3時半から着付けをしていたと聞くが、元気にモニターの前に進み出て、カシャ、カシャとシャッターを切っていた。
モニターに映る“初日の出”にご利益があるのだろうか、などと野暮な詮索をするものではない。僕も古いガラ携(ガラケー)のズームレンズを駆使してパチリと一枚、黄金色の陽の光を画面に収めた。何はともあれ、新しい年が明け、僕の2017年も無事にスタートした。
元旦、早朝6時から5時間半の『モーニングショー』新春特大スペシャルは、正月ならではの穏やかな話題と普段のニュース解説を兼ね備えた番組構成。30分間、ガヤガヤと初日の出を眺めている時間もあれば、トランプ政権の行方を占う時間もある。だからスタジオには、お酒も、おもちもなし。眠気を噛み殺しつつ、真面目に初仕事を務めた。
今年初めて口にした飲み物は、CM中にADさんが持ってきてくれたストロー付きのペットボトルの水。初めて口にした食べ物は、バターピーセン(※ピーセンはピーナツを使ったせんべいのこと)。芸能人の正月なんて、意外と地味なものなのだ。
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