日経グッデイ

石原良純の「日々是好転!ときどきカラダ予報」

石原良純 娘の悲鳴に減量を決意!

第53回 元旦の夜、一年ぶりに体重計に載った

 石原良純

テレビ界きっての多趣味人で、博識の石原良純さん。50代で人生により磨きをかける日々の中で感じている、カラダのこと、天気のこと、そしてニッポンのこと。何事も前向きに生きれば、日々是好転! 昨年末、雪の金沢に、変則三人家族旅に出かけた石原さん。そこで中1のお嬢さんに“ポッコリと出たお腹”を心配されます。元旦の夜、1年ぶりに体重計に載ったところ…。

酒屋のおばあちゃんに「一茂さん」と声を掛けられる

 一年の計は、元旦にあり。

 昔から言われている言葉だが、これが大事。思えば、僕が気象予報士になれたのも、そんな一言から始まった。

金沢城公園にある「玉泉院丸庭園」を散策する石原さん

 1997年正月のテレビ番組でのこと。正月特番の生放送のエンディング、わずかな残り時間に司会の徳光和夫さんがゲスト出演者に、今年の抱負を尋ねはじめた。「今年の抱負は」と聞かれて、「別にありません」と答えるのは大の大人としていささか情けない。そこで僕が思いついたのが気象予報士だ。

 「昨年は、気象予報士に挑戦したのですが、落ちてしまいました。今年は、再度チャレンジしたいと思います」

 と、咄嗟(とっさ)に答えた僕は、本当にもう一度チャレンジしてみようかと考えた。実際、学科と実技の2種目に大別できる予報士試験で、僕はマークシート方式の学科試験には合格していた。あとは、筆記、論述形式の実技試験の勉強をすればいい。徳光さんへの一言がきっかけとなり、再び予報士試験に挑むことにした。

 それから20余年の月日が流れた2019年、何を目標に掲げようか。

 それにしても、昨年の秋から冬にかけては忙しかった。これって、もしかして長嶋一茂さん効果かも。世間には二人はコンビと誤解されている。その上、神奈月さんが僕のものまねも、一茂さんのものまねもするものだから、事態は余計に混迷を深めている。

 先日はロケ先の酒屋のおばあちゃんに、「一茂さん」と声を掛けられた。暫(しばら)く話すうちにおばあちゃんは、僕が“石原一茂”だと納得したようだ。

娘との思い出作りの旅となるはずだったが…

 怒涛の2018年は暮れて、正月休み。例年ならば、家族で志賀高原へスキーへ出かけるところだが、今年は長男・良将が高校受験だ。妻も息子と自宅に居残り、長女・舞子と二人で旅行へ出かけることにした。

 ところが、あえなく二人旅は娘に拒否られてしまった。13歳の中1の娘との二人旅は、おやじにとっては格好の思い出作りとなるはずだったのに。まっしかし、それが世の常というものか。妻のお母さんに間に入ってもらって、雪の金沢、変則三人家族旅となった。

 年の瀬の金沢は、この冬、初めての積雪で加賀百万石の城下町にふさわしい佇まい。僕のお勧めは、兼六園よりも、北陸新幹線開業に合わせて整備された金沢城。以前は城内には金沢大学があり、一般人は立ち入り禁止となっていたが、今は城郭の一部も復元され、見所満載の観光スポットとなっている。

 なかでも、僕のお気に入りは城の石垣が日本庭園の一部として見事に利用されている「玉泉院丸庭園」。少し赤茶けた縦長の石が組まれた石垣には、往時は滝の水が落ちていた。武門の猛々しさと京の都の流れをくむ北陸文化の優美さを兼ね備えた庭園だ。

金沢の繁華街「香林坊」を抜けた先には武家屋敷跡が並ぶ
ついつい、ぐい呑みを衝動買いしてしまった

 城下町に下って、まずは尾山神社へ。和漢洋の三様式が混用された不思議な姿をした神門をくぐった境内には、古式に則った拝殿、本殿が鎮座する。加賀百万石の守り神にふさわしいお社だ。

 香林坊の繁華街を抜けた長町界隈は、武家屋敷の面影を色濃く残す街並み。土塀に積もる雪が、雲の合間から時折、顔を覗かせる冬の陽の光に輝いて、年の瀬にふさわしい清々しさを醸し出す。

 しゃれたカフェや土産屋さんが、目立たぬように街並みの中に溶け込んでいる。僕が気になったのは、やっぱり漆器。手にとってぐい呑みを掌(てのひら)で転がしているウチに衝動買いしてしまった。

 大きく丸が描かれた大ぶりのぐい呑みは、冷酒をたんと飲みたい時にはもってこい。漆器の内側が錫加工されたタンブラーは、冷えたビールでも温かいお湯割りでもいけそうだ。

体重増に驚愕、今年の目標は減量!

 でも、一番の収穫は「GARMIN」(ガーミン)のランナーズ・ウォッチ。約10年使ってベルトが切れてしまったマラソン・ランナー用の時計は、なかなか都内で見つからなかった。偶然、見つけた金沢のランナーズショップで新型機種に出会うのも何かの縁と、購入を即決した。

 目当ての品を手に入れてご満悦の僕を見て、娘の舞子は真顔で言う。

 「本当に最近、お腹が出てきてるよ、このままじゃ死んじゃうよ」

 彼女は時にふてぶてしい態度とは裏腹に、意外と小心者なのだ。どうやら本気で僕の体を心配しているようだ。

 元旦の夜、僕は一年ぶりに体重計に載っかった。ゲロゲロ、やばい。

 今年の目標は、減量ということか。僕は早速、翌日から新GARMINを腕に巻いて街へ走り出る。

 それもただ走るだけでは芸がない。有酸素運動プラス筋トレであってこそ減量に効果があると、この前、誰かに頂いた本に書いてあった。筋肉量が増えれば基礎代謝が増す。基礎代謝が増せば同じ摂取カロリーでもやせるはず。

スクワット50回を2セットこなした後、走り出した

 走り出す前に、まずはスクワット。頭の後ろに手を組んで背筋を伸ばして足を屈伸する。久しぶりにやってみると、体を上下させる度に、太もものどこかがギュッギュッと奇妙な音を上げる。それでも50回を2セット。太ももやふくらはぎにしっかり痛みが伝わってから街へ出る。

 街は寒いし、足は痛いし、昨夜の酒は残っているし。2019年の僕は大丈夫なのだろうか。

石原良純(いしはら よしずみ)
俳優・気象予報士
石原良純(いしはら よしずみ) 1962年1月15日生まれ。神奈川県逗子市出身。慶応義塾大学経済学部卒。テレビ、舞台、映画など幅広く活躍。趣味はマラソン。自宅から10キロ先の所属事務所まで走って通うことも。