もちろん、熱中症対策として帽子はかぶっていましたし、水もそこそこ飲んでいたつもりです。ランチを食べた直後ですから、塩分摂取にも特に問題はなかったのではないかと思います。
しかも、一緒にゴルフをしていた人たちも同じ状況だったはずで、肉体的には私のほうが頑丈だという自信がありましたから、なぜ私だけが熱中症になったのかちょっと納得がいきませんでした。
しかし、先生によれば、夏の時期にはちょっとしたことで、誰でも熱中症になる可能性があるとのこと。もしかすると、自分でも気づかないうちに、疲労が蓄積していたのかもしれませんし、寝不足があったのかもしれません。体力があるからといって無理をしてはいけないなと改めて感じた体験でした。
ご存じのように熱中症が重症化すると命にかかわります。もしあそこで無理をしていたら、大変なことになっていたかもしれません。
こんな私が言うのはおこがましいのですが、熱中症をなめてはいけません。大人から子どもまで、あらゆる人が普段から対策を考えながら、夏を過ごす必要があると思うのです。
ベッドサイドにミネラルウォーターを

高齢者で問題なのは、家の中での熱中症でしょう。屋外に長時間いると熱中症になることはわかっていても、屋内では油断しがちです。
そしてなにより厄介なのは、年をとると気温に対する感覚や皮膚感覚が鈍ってくるために、水分不足に気づきにくくなってしまいがちなことです。実際に体の水分が不足しても、水を飲みたいと感じなくなってしまうのだそうです。ですから、よくいわれるように、喉が乾く前に意識的に水を飲むようにするのがよいでしょう。
また、寝ている間に熱中症になる人も多くいるようです。その中には、喉が渇いても起き上がるのが面倒なので、水を飲まずに済ませてしまった人もいるかもしれません。そんなことにならないよう、私はベッドのそばの手が届く場所に、ミネラルウォーターのボトルを置いて寝ることにしています。こうすれば、寝ている間に喉が渇いたら、すぐに手を伸ばしてごくごくと水を飲むことができるからです。
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