クイズ番組や健康バラエティー番組の司会を中心に、今も第一線で活躍するキャスターの草野仁さん。70代を迎えてますます輝きを増す秘密はどこに隠されているのだろうか。いつまでも“苔(コケ)ない男”であり続ける、草野流のスーパーエイジング術。ときにビビッドな色合いの衣装をまとい、またあるときはジェントルなスーツ姿でテレビ画面に登場する…。今回は、いつもオシャレな草野さんが考える「中高年のファッション」について。内面を若く保つためには、外見を若々しく保つことも大切だと言います。
「草野さんはオシャレですね」
心の若々しさと身だしなみは、切っても切れない関係にあると思っています。
私のような年齢になると、いくら気は若いつもりでいても、着ているものが年寄りくさくては、周囲の人からは“老人扱い”をされてしまいます。やがては、本人の気持ちも年寄りっぽくなってしまうに違いありません。「人は見た目ではない。問題は中身だ」とよくいわれますが、若さを保つという観点においては、この言葉は必ずしも当てはまらないのではないでしょうか。年を取ってこそ、オシャレに気を使うべきだと私は思うのです。
若い人ならば、安っぽい服でも、地味な服でもいいと思います。服装に気を遣わなくても、若さと元気が内側からにじみ出てくるからです。でも、中高年になると、そうはいきません。いくら元気な人であっても、地味でくすんだ色の服ばかり着ていたら、やはり枯れた印象を与えてしまうのではないでしょうか。
内面を若く保つには、外見も若々しくあるべし─。
これが私の意見です。
もちろん、同じ中高年でも女性はオシャレな人が多いのですが、残念ながら男性は服装に無頓着なことが多いように見受けられますね。うれしいことに、「草野さんはオシャレですね」とよく言われます(もちろん、お世辞もあるかとは思いますが)。
私は人前に出ることを生業にしているのですから、人に与える印象を左右する服装には当然気を配っています。
鍛えた太もものせいでズボンが合わない!
私がオシャレを意識しはじめたのは、長崎で過ごしていた高校時代のときでした。きっかけは、1950年代当時に流行したロカビリー音楽とそのファッション。今の若い世代にはピンと来ないかもしれませんが、それはそれはすさまじい熱気ぶりでした。
高校生だった私は、エルビス・プレスリーに憧れて、髪型をリーゼントにすることに挑戦しました。今の私しか知らない人には、想像もつかないかもしれませんね。
その結果どうだったか。
