インフルエンザ予防、マスクの効果はどう?
まずはワクチンで予防、手洗いやうがいも大切
大西睦子
食、医療など“健康”にまつわる情報は日々更新され、あふれています。この連載では、現在米国ボストン在住の大西睦子氏が、ハーバード大学における食事や遺伝子と病気に関する基礎研究の経験、論文や米国での状況などを交えながら、健康や医療に関するさまざまな疑問や話題を、グローバルな視点で解説していきます。
今も日本で流行中のインフルエンザ。米国在住の大西氏は、日本に帰国するとマスク姿に驚くそうです。それはともかく、はたしてマスクには予防の効果はあるのでしょうか?

今年も、インフルエンザが流行しています(日経Gooday「インフルエンザ総特集」はこちら) 。残念ながら、インフルエンザの流行に関する予測は難しく、シーズンの時期、重症度や長さは毎年異なります。米国疾病予防管理センター(CDC)の報告では、インフルエンザの大流行は10月に始まり翌年の5月下旬まで続くこともあるそうです。
ピークは地域や国によって違いますが、CDCによれば米国では12月から2月、厚生労働省によれば日本では例年12月から3月が多いとされています。
Centers for Disease Control and Prevention「Frequently Asked Flu Questions 2016-2017 Influenza Season」
厚生労働省「平成28年度インフルエンザQ&A」